【起業家インタビュー】株式会社モバイルテクノロジーズ 大内正俊さん

株式会社モバイルテクノロジーズ
大内正俊 東京都

東京都出身。
古河電気工業の技術者時代、ハンドスプリング(Palm OS)で利用できるハードウエアガジェット(Spring Board)の開発をやろうと98年3月にベンチャーを設立。
携帯電話と様々な電子装置を無線でつなげて、データのやり取りが行える機器を国内で初めて開発。

Q)起業を決意された経緯を教えてください。
また、今の業種を選択した決め手は何だったのでしょうか?

自分から始めて何かを目指すことは、苦しいことの方が多いと思いますが、組織に属して仕事をすることとは基本的な違いがあり、結果はともかく人生を掛ける価値があると考えます。勿論、成功すれば、結果以上の達成感を得られるものではないでしょうか?
ソフトウエアを開発する会社は多数ありますが、個性的なハードウエアを開発する会社は多くありません。もともとPalm OSのソフトウエアを開発していた経緯から、ハンドスプリング(Palm OS)で利用できるハードウエアガジェット(Spring Board)の開発をやろうと考えたのが起点です。

Q)起業時にどのような不安や悩みをお持ちでしたか?
また、それらの課題はどう解決されたのでしょうか?

ハードウエアの製品化には、長期の開発期間と人と資金が必要です。よくいわれるように日本では、ITサービス関連ベンチャーの成功事例は多数ありますが、IT関連技術ベンチャーの成功事例は限られています。
製品生産開発拠点を、世界の工場であり市場が急拡大している中国に置き、低コストで開発を行なうこととしました。経済発展にともなって、先進国で開発経験のある技術者たちが帰国する流れが定着し、人と資金という条件が整いつつあります。現在、技術の利用モデルに基づいた製品の試作が完成し、来春から市場開拓を行ないます。市場開拓を進め、資金と人の課題を解決していきます。

Q)将来の夢やビジョンについてお聞かせください。

現在、中国、上海を中心に生産、技術開発、市場開発を行なっています。
上海は資金と人が世界から集まるグローバル都市です。こうした環境の中で、これまで十数カ国のビジネスマンと交流し、日本のものづくりが世界から高く評価されていることを実感しました。今後は、上海と東京を拠点に世界の企業と取引できる企業文化を作りたいと考えています。
また、来春から中国での経験を生かし、いよいよ日本で市場開拓を進める計画です。

Q)これから起業を目指す方にメッセージをお願いします。

ここ中国に進出している日系企業社会でもよくいわれていることですが、新しい環境で企業を立ち上げる際、予想外の障害に遭遇するとともに、試行錯誤を繰り返しながら事業を進めることを迫られます。国外、国内を問いませんが、これに挫けず、失敗と成功を繰り返しながら、しぶとく事業の成功を目指してください。

経歴/実績

1998年大手通信関連メーカー勤務後、(有)ユビキタスシステムラボラトリ設立、代表。Plam OS向けソフトウエアを開発。
ハンドスプリング(Plam OS)で利用できるハードウエアガジェット(Spring Board)を企画。
ユビキタス関連の無線通信(光通信、近距離無線通信等)や画像認識関連製品の研究、開発。
2005年(株)モバイルテクノロジーズ設立、代表。
ユビキタス関連の無線通信(光通信、近距離無線通信等)や画像認識関連製品の市場開拓。
2007年上海遍在網絡有限公司 技術顧問就任。
中国国内向けユビキタス関連の無線通信(光通信、近距離無線通信等)画像認識関連製品の開発、生産。

会社名/事業内容

社名/屋号(株)モバイルテクノロジーズ
事業内容無線通信、画像処理技術をベースとしたデバイスの開発と応用