エンジェル投資総研週間ブログ: 2010年2月アーカイブ
2009年12月30日、鳩山内閣では、『新成長戦略』という形で、今後2020年までに、GDPを1.4倍させるための成長プランを発表しました。
その内容によると、環境・エネルギー分野で50兆円の新規需要創造、医療・健康分野で45兆円の新規需要創造を目指し、それに伴う雇用もかなり大きな数字を目指しております。
環境・エネルギー、医療・健康に関しては、前の麻生政権の時にも額は鳩山政権ほど法外ではありませんが、成長戦略の柱と位置付けられており、新成長戦略自体は、目新しい戦略とは言えませんが、逆を言うとこれから国の目指している成長分野はこれらの分野であり、政権が変わろうとも国が目指している成長分野に変わりはないということが裏付けられることになりました。
国が目指している成長分野には、当然のことながら多額の助成金・補助金等の財源が充てられることになるものと考えられます。つまり、他の産業分野より事業を進める上での資金を受けやすいという形になります。
一方でこうした成長分野というものは、多数の競合が出現します。また、成長分野の場合、技術革新のスピードが速く、例えばDDIポケットとして創業した現ウィルコムも、私的整理にあたる「事業再生ADR」というものの申請を余儀なくされており、一時期携帯電話よりも安い通話料等で一世を風靡したPHSですが、現在ほとんど利用者は見受けられなくなりました。このほか電気事業者では平成電電、近未来通信などが詐欺容疑で立件されており、成長産業におけるこうした詐欺に近いまがい物も多数出現し、こうした環境でビジネスを行わなければならないというリスクも存在します。
そこで、重要になってくるのが創業者がその事業を通じて、社会をどのように変革させたいのかという「思い」です。その思いを達成するために、事業という仕組みを構築し、人を採用して、社会の変革の実現を行う。たとえば、誰もが携帯端末で安価に通話・通信できる社会を構築する、という「思い」があるとすれば、電気事業者としての周波数にこだわることはなく、社会の変革に合わせて、PHSから携帯に移行すればいいということになります。確かにPHS市場は現在ウィルコムの独壇場ですが、市場に競合が全くいないということは、それだけ市場にうまみがないということを指します。
まずは、企業家としてどのような社会を実現したいのか、という思いを実直に考え、その思いを実現させるための仕組みがどうあるべきなのかという事業戦略を立案し、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を調達していくことで、必ずや事業を成功させることができるのではないかと考えております。
ぜひとも崇高な思いの実現のために、まずは崇高な思いを描くところから始めてみてはいかがでしょうか。
水落雄一郎
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