あなたのパラシュートは何色? (単行本(ソフトカバー)) リチャード・ボウルズ (著), 花田 知恵 (翻訳)
生涯平均8回転職するアメリカ人。そんなアメリカで最も支持されている「職探しのバイブル」「”自分に一番向いている好きな仕事=夢の仕事”に向かってアプローチすれば、職探しは必ず成功する」というコンセプトの元、そのノウハウのすべてを記します。すでに700万部を超える大ロング&ベストセラーになっています。
【1】
職探しには2つある。「従来の職探し」と「人生を変える職探し」だ。
「従来の職探し」はこれまでと同じ職種の仕事を見つけようとすることだ。目的は生計をたてるためだ。
一方「人生を変える職探し」は、自分が成長し、夢を実現することを目指す。総じてこれまでと違った仕事を探すことになる。
どちらを選ぶかによってアプローチの仕方が変わる。「人生を変える職探し」を決心するのは、たいてい次のような理由からだ。
・最初に選んだ仕事がまちがっていた。
・3人分の仕事を任され、ストレスがたまっている。
・独立して商売を始めることを決意した。
・給与に不満がある。
他にもいろいろあるだろうが、きっかけはともかく、人はあるとき「人生を変える職探し」をしたいと思うようになるものだ。
【2】
「人生を変える職探し」では、仕事だけでなく、その分野も変えてしまいたいと思うことが多い。これを「キャリアチェンジ」と言う。
「キャリアチェンジ」をするなら次の4つの道がある。
・学校へ行き、初めからやりなおす
・まず仕事だけ変える
・まず分野だけ変える
・仕事も分野も一度に変える
なお「どんな分野のどんな仕事に行きたいか」をきちんと把握するためには、次の3つを明らかにしておくべきだ。
・自分が社会のために何ができるのか?
・自分の持つスキルをどの分野で使いたいか?
・どのようにその仕事を見つけるのか?
「人生を変える職探し」は、時間がかかるし、かなりの努力も要る。しかもじっくりと考えなければならない。
【3】
多くの人は「自分が社会に貢献できることは何か」について考えない。成り行きとか、気が向いたとかの理由で漫然と仕事を決める。
しかし社会があなたに求めるのは、労働力の頭数を増やすことでなく「何のために生まれてきたのか」見極め、それを提供することだ。
自分の夢を実現すべきだ。夢に光を当てて輝かせよう。その輝きの導くままに進もう。そうして職を探せば感動のゴールが待っている。
適正テストを受け、面接の本を読み、テクニックを覚えでもだめだ。まず心から望む人生の絵をはっきりと描き次のように自問しよう。
・人生で一番やりたいことは何か?
・果たせなかった夢は何か?
・自分がこの世に生まれてきた意味は何か?
・今まで先延ばしにしてきたものは何か?
【4】
「夢の仕事」に出会うために、まず理想的な人生を描いてみよう。どこに誰とどんな家に住み、何をしているかを自由に描いてみる。
この時、現実的になってはいけない。魔法の杖が自分の理想をすべてかなえてくれることを前提にして想像するのだ。
もちろん世ある職業リストから選ぶことも役立つ。職業には2万種以上あるが、ほとんどの人がせいぜい300の選択肢から選んでいる。
その時、マスコミのランキングに耳を貸すべきではない。その仕事は注目されているというだけで自分の「夢の仕事」とは関係ない。
あなたが見つけるべきは「朝起きて仕事が待ち遠しい」「ただでも喜んでするのにお金がもらえるなんて信じられない」という仕事だ。
【5】
「就職しない」という選択肢もある。自営業、事業主、フリーランス、個人営業などが選択肢だ。中でも在宅で事業を始めたい人は多い。だが次のような問題もあるので慎重に検討すべきだ。
まず、同じ仕事でも自営業者は会社員の70%しか稼いでいない。生活の十分なお金を稼げるか検討すべきだ。また、家族とすごす時間が長くなりすぎたりして仕事に支障をきたすことがある。
さらに自営業者は年中仕事を探さなければならない。失業者の中には、職探しがいやで自営業に惹かれる人がいるが、そういう人が自営業を始めると必ず失敗する。
まずは成功者に話を聞くことだ。どんな落とし穴や障害があるのか?どんなスキルや知識が必要か?成功者ならきっと教えてくれる。
<コメント>
本書は、職探しのマニュアル本ですが、単なる転職マニュアルではありません。読者が、職探しの前にまず人生の意義や生きる目的を見つけることを推奨、天職に出会い、幸せになることを目指します。
今、職探しをしている人だけでなく、予定が当面ない人も、起業したい方も、これから働く学生の方も、自分の仕事、そして人生について考える良いきっかけを与えてくれるでしょう。
なお、訳本なのでデータやハウツー部分は米国人向けです。ただそれを補うためにリクルートワークス研究所が監修、加筆しています。
なお本書では、かなりのページを割いて自分の天職を見つけることの大切さと、そしてその方法を解説しています。その大切さを、私は起業コンサルティングの場で痛感しています。
例えば、私は全国の商工会・商工会議所や地方自治体に呼ばれて、よく起業志望者向けに起業セミナーをやります。そこに参加する人の7割ぐらいは「何をやったらいいかわからない」状態です。
ところが、世に言う起業セミナーは「会社の登記の仕方」とか「税金の払い方」とか「助成金のもらい方」など、いわば「会社の作り方」を教えます。
ですが「何をやるか」決まっていない人に「会社の作り方」を教えて何になるのでしょう。確かにそのほうが教えるほうは楽です。本に答えが書いてありますから。
でも、本当に起業したいなら、「会社の作り方」でなく「業(ビジネス)の作り方」を学ぶべきです。つまり、まずやりたいことの見つけ、それをビジネスにする方法です。
こちらは答えがありません。だから教えるほうも教わるほうも大変です。本書には、そのヒントになりそうな情報や、役に立ちそうなエクササイズも満載されていて、大変役に立ちました。
(ビジネス選書&サマリーより)
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