新入社員の指導にエルダー制度 > 「誰が」をしっかりと決めること
新入社員の指導にエルダー制度
情報源:日経産業新聞 2008.02.28【29面】
◆仕事を進めたいと思うなら、「誰が」「いつまでに」を明確に決めることだ。会社として取り組むべき仕事が進んでいない場合、「誰が」「いつまでに」があいまいであることが多い。
◆「誰が」「いつまでに」を含め、仕事を進めようとするのなら、いわゆる「5W2H」を明確に意識することが必要だ。企業にとって非常に大切な仕事である「人材育成」についても同様だ。
◆「誰が」「何を」「いつまでに」「なぜ」「どこで」「どのように」「どのレベルまで」といった具合に、「5W2H」を設定する
ことができる。
◆これをキチンとした制度として運用していけば、「あいまい」にせずに済む。そうすることで、「人材育成」という仕事を粛々と進めていく。
◆28日付けの日経産業新聞に、「自動車用樹脂部品大手のニフコは若手社員が新入社員を指導する『エルダー制度』を2008年度から本格導入する」という記事が掲載されている。
◆新入社員の指導、すなわち「人材育成」の仕事を、若手社員の「エルダー」が行なうと決めたわけだ。これにより「誰が」が明確になるので、取り組みがしっかりとなされる。
◆記事によれば、「技術部門では以前から慣習として若手が新人を指導していたが、これを制度として確立する」のだという。「慣習」から「制度」への転換することで、「あいまい」さを排除することができる。
「誰が」をしっかりと決めること
●「エルダー制度」は、既に多くの企業が導入しているが、最近は先輩が後輩の面倒を見るのは当たり前だという「慣習」が薄れつつあるように思うので、これを「制度」化する必要性は、以前にも増して高まっているのかも知れない。
●この「エルダー」には、「入社4、5年程度の若手社員」が任命され、「新入社員に一人ずつ付く」という。エルダーは、自分自身の仕事を持ちながら、新入社員を指導することになる。
●「エルダー制度」のメリットとしては、「年齢が近い人が指導することで相談しやすい環境を作る」ことや、「新入社員に教えることで(エルダー自身の)技能の定着を図る」、「管理職になる前に管理業務を学べる」といった点がある。
●社員への教育を考える際、「何を」教えるかが、議論の中心となりがちだ。しかし一方、「誰が」教えるのかも、さらに重要であったりする。「誰がやっても同じ」というわけにはいかない。
●ニフコの「エルダー制度」では、新入社員に対する教育効果のみならず、教えるエルダーへの教育効果も視野に入れている。「誰が」の設定が賢く行なわれているわけだ。
●「誰が」が大切なのは、新入社員教育に限ったことではない。どのような新規事業に取り組むのか以上に、「誰に」新規事業を任せるかの方が、重要な意思決定であったりもする。
●「あれをやろう」「これをやろう」といったアイデアで社内の議論が盛り上がることは多いだろう。しかし肝心の「誰が」があいまい、あるいは不適切であれば、すべて「絵に画いた餅」に終わる。
■ 教訓 ■
あなたは経営者として、自社の課題の解決へ向けて、「何を」だけでなく「5W2H」をしっかりと意識しているだろうか。特に重要なのは「誰が」を明確かつ適切に決めることだ。「誰がやっても同じ」ではないし、「誰が」が決まっていなければ、何も変わることはない。
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