<景気動向>拡大期終わった可能性 「踊り場」より後退懸念
内閣府が9日発表した4月の景気動向指数(速報値)で、02年2月以降続いてきた戦後最長の拡大を記録してきた景気が山を付け「下降局面入りの可能性」が指摘されたことは、日本経済の先行き不安を一段と強めるものだ。これが直ちに深刻な景気後退を示すものではないが、今後、米住宅バブル崩壊や原油高による米国や世界経済の失速が深まれば、日本の景気拡大のエンジン役となってきた生産が一段と落ち込むのは必至。4月の景気動向指数で示された景気後退の兆候が現実化しかねない。
政府は5月の月例経済報告で、景気動向指数を構成する指標以外も含めた総合的な景気判断として「景気は踊り場」との認識を示した。景気動向指数はこれとは別に、学識者で作る「景気動向指数研究会」の意見を踏まえて、政府が正式な景気の「山と谷」を判断し、景気の転換点を認定する基礎資料となる。新家義貴・第一生命経済研究所主任エコノミストは「今回の下方修正で景気後退観測が増えるだろう」と話す。
景気後退の正式認定には、▽景気の下降期間の長さ▽景気の勢いの悪化の度合い--などの条件が必要となるため、正式な判断は転換点と想定される時期から1年以上後に行われる。景気動向指数研究会メンバーでもある嶋中雄二・三菱UFJ証券景気循環研究所長は「現段階で入手しうるデータからは景気後退となった可能性が非常に高い」と指摘した。
(毎日新聞より)
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