起業準備は会社員のうちから始めよ!
念入りな起業準備がスタートダッシュの鍵
私の知人でも多くの人が起業しています。その中で、素早く事業化できる人と、そうでない人がいます。この違いはどこにあるのか、最近起業したAさんの実例をもとに考えてみます。
35歳までホテルマン一筋でホテル運営会社勤めだったAさん。会社の経営方針や保守的な体質に対して長年にわたって不満を抱いていました。何度となく退職を考えてはいましたが、踏ん切りがつかず思いとどまる毎日。そんな中、購買の業務に就き、ホテルの購買プロセスの効率化についてノウハウを蓄積したAさんは、この知識を使った起業を考えるようになりました。この構想を職場の仲間Bさんに話し、Bさんも賛同。その月には2人とも退職届を提出。
その2ヶ月後には、Aさんからコンサルティング会社設立の案内が私宛にメールで送られてきました。しかし、会社の住所は未定、メールアドレスはフリーメール。つまり、会社設立の登記もできていない段階での案内だったということです。そんな彼らに最初の仕事が来たのは半年以上経ってから。それまでは、売上が全くない状態だったのです。
言うまでもありませんが、彼らの問題は起業のための準備作業をおろそかにしていたため、事業開始までに長い時間を要してしまったことです。その間、営業活動も行うも、実際には登記が完了せず会社が存在していないため、クライアント側も仕事を依頼することができませんでした。
起業するということは、当然ですが「雇用者でなくなる」ということです。新しい仕事を獲得するまでは、収入がなくなります。この状況を少しでも回避するには、会社勤めのうちに出来る限りのことは全て済ませておくことが大切です。
退職後、いかに早く事業化できるか
起業時のスタートダッシュは、その後のビジネスがスムーズに進むかどうかを左右するといっても過言ではありません。例えば、会社を登記するのにも、書類を取り寄せて作成する時間、提出しても確認を待つ時間が必要となり、実際、登記簿謄本が取れるようになるまでには2週間程度かかります。以下、サラリーマンである間に行っておくべきことを挙げます。
新しい事業内容の決定
事業計画書・収支計画書作成
資金調達方法の検討
店舗やオフィスを借りるのであれば場所の選定、什器・備品・内装変更
オフィスを借りなくても必要な備品の購入計画
名刺の準備
人材(コアメンバー)の確保
これらの作業にどれぐらいの時間を要するかは、事業内容や人それぞれが持つノウハウによって異なると思います。特に事業計画や資金調達の知識について明るくない人は、これらについて学ぶ時間も考えて行動すべきです。また、私の経験ではオフィスを借りる際に書類の用意や審査に時間を要し、個人宅を借りる場合の倍程度時間がかかりました。名刺もデザイナーや印刷屋とのやり取りで、最低でも1週間程度は見ておいたほうがいいでしょう。
会社員の方が準備しやすいことも沢山ある
例えば、起業する際には自分の専門分野が何であれ、営業、販売、経理、マーケティング、総務の最低限の知識が必要ですが、最初から全てに長けた人はそうそういないでしょう。今まで興味もなかった社会保険のことや、よくわからない経理処理の知識も、会社員のうちに各部署のプロに色々尋ねれば自分の属する業界の話を軸に聞けるので、本を読んだりするより理解しやすいと思います。よって、最低でも以下のことはサラリーマンのうちに会社環境を活用し、中長期に渡って行っておくべきでしょう。
事業に関する情報収集(競合情報、商圏情報、許認可の要不要、取引先情報など)
取引先の確保
人脈の開拓
会社経営に必要な基礎知識の習得(会計、経営、マーケティングなど)
「会社員の時に効率よく起業準備をしなければ、起業後、無給状態に陥る」ということを肝に銘じ、綿密なスケジュールを組んで日々行動しましょう。
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