2008年2月アーカイブ
購入前にネットでシミュレーション
情報源:日本経済新聞 2007.12.19【35面】
◆起業にしろ、新規事業にしろ、何か物事を成し遂げるには、事前にその「イメージ」を明確に描くことが大切だ。イメージを描けないものは、まず実現できない。犬小屋一つ作るのでも、完成イメージを描かずに作業を行なうのは不可能だ。
◆イメージが描けていないと、行動もできない。イメージ、すなわちどうなれば良いのかがわからないのに、どうして行動することができようか。
◆明確な完成イメージを描くことは、行動の推進力となるし、少なくとも私自身について言えば、モチベーションの源となる。「こういう状況を作りたい!」という欲求の高まりは、イメージが明確であってこそだ。
◆部下に指示・命令を下す場合も、細かい具体的作業だけではなく、「完成イメージ」を併せて伝えておく必要がある。そのイメージを上司と部下が共有していて初めて、組織として仕事ができる。
◆「完成イメージ」は、出来る限り細かくブレイクダウンし、さらには「行動イメージ」にまで落とし込んでいく。「行動」もまた、「イメージ」が先行するわけだ。イメージできない行動は、実行することができない。「完成イメージ」と「行動イメージ」は、セットになる。
◆19日付けの日本経済新聞に、「化粧品や自動車、家具などをインターネットのシミュレーションを活用した上で、購入する人が増えている」という記事が掲載されている。
◆記事のタイトルは「『完成予想図』ネットで見極め」となっている。「完成予想図」を言い換えれば、「完成イメージ」だ。それを描くことが、商品の購買行動につながっていく。
完成イメージと行動イメージをセットにする
●記事で具体的に取り上げられているのは、化粧品・自動車・家具だ。「化粧品では似合う色を試し、自動車なら車体や内装の色を選んで『完成予想図』を確かめられ、間違いのない買い物ができる」という。
●化粧品なら、店頭で試供品を使う方法もあるが、顔に塗ってしまうので、いくつもは試せない。自動車のパーツも、わざわざ実際に取り付けるのは大変な手間だ。
●そこで、店頭のパソコンやネット上の画面でのシミュレーションが便利だというわけだ。このアイデア自体は、それこそ何十年も前から聞いたことがあるのだが、ようやく普及しつつある。
●記事によれば、このようなシミュレーションのサービスは非常に好評で、それにより商品を選び、実際の購入に結びついているという。販促効果は高いようだ。
●「完成イメージ」は「行動」、この場合は「購買行動」を促すのに効果があるというわけだ。育毛剤やダイエット用具などで「使用前」「使用後」を提示するのは広告の常套手段だが、それをもっと洗練し、現実的なものにした仕組みだと言えよう。
●顧客に商品の購入を勧め、購入方法を教えるのは、いわば「行動イメージ」を訴えかけるやり方だが、上述のように、それは「完成イメージ」とセットになって初めて購買行動につながる。
●「行動イメージ」を訴えかけるだけでも商品が売れるのは、顧客側が、自ら「完成イメージ」を描いているからに過ぎない。その部分を補完すれば、効果的に購買行動を促すことができるというわけだ。
■ 教訓 ■
あなたの企業では、商品を販促する際に、購買の「行動イメージ」だけでなく、「完成イメージ」を伝えているだろうか。顧客任せになりがちなその部分を補完すれば、販促効果がみられるはずだ。
(経営戦略考より)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
株式会社日立製作所、株式会社デュオシステムズ、富士通株式会社、日本電気株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社、独立行政法人情報通信研究機構
自治体や民間企業など複数サイトのWebサービスを効率的に連携させ安定的かつ安心安全に稼働させるための技術を開発
株式会社日立製作所(代表執行役 執行役社長:古川 一夫)、株式会社デュオシステムズ(代表取締役社長:宇田川 一則)、富士通株式会社(代表取締役社長:黒川 博昭)、日本電気株式会社(代表取締役 執行役員社長:矢野 薫)、NTTコミュニケーションズ株式会社(代表取締役社長:和才 博美)は、独立行政法人情報通信研究機構(以下、「NICT」という。理事長:宮原 秀夫)からの委託を受け、このたび運用ポリシーやアーキテクチャが異なる複数サイトのWebサービスを連携させるためのシステムを効率的に設計・開発する技術群と、連携したWebサービスを安定的かつ安心安全に稼動させるための技術を開発しました。
今回開発した技術の具体的な内容は、Webサービスを連携させるシステムを開発する際に、複数ある設計図から最適なものを選択し、その設計図からサービス連携プログラムを自動生成する技術、複数サイトが連携してサービスを実行する際に有効となる、複数サイトのシステム稼動状況を一括して把握する技術、さらには、プライバシー情報の開示先を制限できるセキュリティ関連技術などです。これらの技術を適用することで、例えば、住民情報システムや税務システムなど自治体サービスを支える業務システム内の各種情報のやりとりを、異なる自治体間においても実現することができます。
今回の研究開発は、平成17年度~平成19年度の3年間において、NICT委託研究「異なる運用ポリシーや異なるアーキテクチャのサービスが連携し、高付加価値サービスを提供できるためのサービス連携基盤技術の研究開発」として進められたものです。
■背景
技術の進展により、例えば引越しの際に必要な電気の使用開始・停止手続きや銀行などの住所変更手続きなどに関して、それぞれの企業や団体のWebサイトから行うことができるようになりました。しかし一度の入力で複数の自治体や民間企業をまたがった手続きが行えるような高度なサービスは現状では実現されていません。このため利用者は、自分が必要とするサービスを把握しそれぞれのサイトで個別に手続きを行う必要があり負担が大きくなっています。また、総務省が掲げるu-Japan構想にある「ユビキタス・ネットワーク社会」を実現するためにも、複数サイトを連携させたサービスを統合して管理・運営し、利用者が複数サイトを意識せずに安全かつ容易に操作できるような環境の実現が急務となっています。
■研究開発実施概要
1.実施スケジュール 時期 実施内容
平成17年度 ・プロジェクトの編成
・要素技術の設計
平成18年度 ・要素技術の試作
・従来技術を用いたサービス連携基盤技術の有効性の検証(事前評価)
・中間評価
平成19年度 ・要素技術の改良、評価
・要素技術を用いたサービス連携基盤技術の有効性の検証(実証実験)
-利用者の使い勝手や、自治体間の連携を想定したデータ連携基盤同士の接続性の検証
-要素技術を用いたサービス連携基盤技術の有効性の検証
平成20年度 ・最終評価(予定)
2.研究概要
主に自治体など公共分野での利用を想定し、複数サイトで提供されるWebサービスを連携させるための基盤技術の確立を目的として、14の研究課題の設定とそれに対応する技術の研究開発(別紙1参照)を実施しました。具体的には、Webサービスの開発者、提供者、管理者の各対象分野において、複数サイト間のWebサービス連携に必要となる基盤技術についての研究開発と、その有効性について評価を行う実証実験を実施しています。
3.研究成果
(1)複数サイトにまたがるWebサービス連携のための基盤技術の開発
複数サイトにまたがるWebサービスの設計・構築を行う際の支援ツール・技法の研究開発を行い、設計効率が最大で約40%向上することを実験にて確認しました。また、従来難しかった複数サイトにまたがり連携されるWebサービスを安定的かつ安心安全に稼動させるため、進捗状況を把握する技術やシステム稼動状況などを広範囲に監視する技術、手続きに合わせ業務データの配置を最適化する技術、どのサイトにどのようなプライバシー情報を公開するかを制御するセキュリティ技術、クライアントからの暗号化通信やレスポンスタイムなどのさまざまな条件にエージェントを介して動的に対応する技術などを開発しました。
(2)有効性評価
平成19年10月から平成20年2月末には、地域情報プラットフォームを取り入れた情報システムの再編を行っている北九州市をフィールドに、株式会社HARP*1、オープンスタンダード化支援コンソーシアム*2の協力のもと利用者の使い勝手の検証や自治体間の連携を想定したデータ連携基盤同士の接続性の検証を行う実証実験や、ワンストップサービスを提供するために異なるサイト間のWebサービス連携に不足している14の要素技術(別紙1参照)の各々の有効性を評価するための研究評価実証実験を実施するなど、開発したWebサービス連携基盤の有効性も実証しています。
*1株式会社HARP:電子自治体化を自治体主導で推進するために必要な公的な性格と民間のノウハウをあわせ持った事業体として、北海道を中心に市町村向けの電子申請システムなどのASPサービス提供を行っている。
*2 オープンスタンダード化支援コンソーシアム(OSAC):電子自治体推進を目的としたオープン・スタンダードな各種アプリケーションの提供などを行う協議会。
■今後の予定
今回開発した技術について平成20年3月末までにNICTの委託研究成果報告書をまとめるとともに、平成20年度に有識者による評価などを行います。また、自治体内外でのシステム連携を実現するための仕様である「地域情報プラットフォーム*3」の策定・普及促進を行う財団法人 全国地域情報化推進協会に対し、今回の研究開発の成果をもとに標準仕様策定にあたっての提案を行っていきます。
(Yahoo!ニュースより)
今回の研究開発は、05年度から07年度までの3年間で、情報通信研究機構(NICT)からの委託研究である「異なる運用ポリシーや異なるアーキテクチャのサービスが連携し、高付加価値サービスを提供できるためのサービス連携基盤技術の研究開発」として進められたものである。
開発した技術は、Webサービスの連携システム開発の際に、複数ある設計図から最適なものを選択し、その設計図からサービス連携プログラムを自動生成。次に、複数サイトが連携してサービスを実行する際に、複数サイトのシステム稼動状況を一括して把握する。そして、プライバシー情報の開示先を制限できるセキュリティ関連技術。これらの技術を適用することで、例えば、住民情報システムや税務システムなど自治体サービスを支える業務システム内の各種情報のやりとりを、異なる自治体間においても実現できる。
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
欧州連合(EU)欧州委員会は27日、ソフトウエア世界最大手の米マイクロソフトが基本ソフトの技術情報を十分に公開しておらず、EU競争法(独占禁止法)に違反するとして、欧州委では最高額となる8億9900万ユーロ(約1440億円)の新たな制裁金を科すと発表した。
欧州委は2004年3月にも、基本ソフト「ウィンドウズ」をめぐってマイクロソフトが支配的地位を乱用し、競争法に違反しているとして約4億9720万ユーロ(約795億円)の制裁金を科す決定をした。マイクロソフトは07年10月にこれを受け入れ、いったん決着していた。
しかし、欧州委はその後もマイクロソフト側が十分な情報を提供していないと判断した。ネーリー・クルス欧州委員(競争政策担当)は27日、「(命令に)従うというだけでは十分ではない。行動で示す必要がある。欧州委の要求はまだ満たされていない」とコメントした。
(Yahoo!ニュースより)
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マイクロソフトから買収提案を受けたヤフーは2月11日、「1株31ドルという提示額は、当社価値を著しく過小評価している」として拒否した。マイクロソフトは買収交渉を続ける強気の姿勢を示しているが、買収効果を疑問視する声は強く、買収額を引き上げれば「高い買い物」になる可能性がある。今回の買収提案について、マイクロソフト、ヤフー、グーグルの3者の視点からまとめた。
(JETROより)
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シマンテック コーポレーションは、世界8か国(米国、イギリス、オーストラリア、ドイツ、フランス、ブラジル、中国、日本)における成人/子どものオンラインライフスタイルを総合的にとらえた「ノートン・オンライン生活レポート」を発行した。この調査は、ひと月に1時間以上インターネットを利用する18歳以上の成人4,687人と、8~17歳の子ども2,717 人を対象に行われ、各国の成人/子どもユーザー数を反映するよう、必要に応じて重みづけされている。
■オンラインでの社交・娯楽活動の一般化
オンラインでの社交活動については、「インターネットで友人を作った経験がある」と回答した成人の割合は、中国が84%と最も高く、ブラジル77%、オーストラリア54%、米国45%、ドイツ45%、イギリス42%、日本38%、フランス31%と続いている。そのうち、「ネットでの友人がオフラインでの友人になったことがある」と答えた人は、6~8割にのぼっている。この各国別の傾向は子どもにも見られ、中国の子どもユーザーのうち、88%がオンラインで友人を作った経験があると回答。ブラジル74%、米国35%、イギリス44%、オーストラリア44%、フランス32%、ドイツ31%、日本20%と続いている。
オンラインゲームの人気は非常に高く、米国では成人ユーザーの約4分の3(74%)、子どもユーザーでは9割以上(96%)が、中国では成人/子どもともほぼ全員(95%/99%)がオンラインゲームで遊んでいる。音楽の楽曲ダウンロードの利用が最も高いのは中国とブラジルでいずれも8~9割が利用。動画共有サイトの利用は、米国の成人ユーザーの約3分の2(66%)、子どもユーザーの7割(70%)に達している。
また、8か国すべてにおける成人ユーザーの3分の1 以上が、アダルトサイトやポルノサイトを閲覧。ブラジル55%、中国51%、フランス46%、米国38%、日本37%、オーストラリア36%、イギリス35%、ドイツ35%となっている。
子どものインターネット利用はオンラインゲームなどの娯楽だけではなく、学校の調べものによって日常化している。学校での調べものにインターネットを利用する割合は、米国、ドイツ、フランス、中国の子どもユーザーは9割以上に達しているのに対して、日本では77%と、8か国中最も低い結果となっている。
■親の大部分は子どもへの脅威を「過小評価」
同社は世界規模での調査で判明したショッキングな結果のひとつとして、親が考えている子どものオンライン行動と、調査の回答に見られる子どもの実際の行動との間に差があることを指摘。子どもの約5人に1人が、「親が知ったら許さないと思うようなことをネットで行っている」と認めている。
大部分の親は、「子どもがインターネットを使うと、大人が使う場合より安全度が低い」という認識を持っているものの、知らない人から接触を受けたり、いたずらに会う頻度について、親が過少評価する傾向も見られる。危険を認識していない親が多いのは、米国、イギリス、フランスの3か国。そのうち米国の親にたずねると、「自分の子どもがインターネットで知らない人から接触を受けた」という回答は6%にすぎないのに対し、米国の子どもに聞くと「インターネットで知らない人から接触を受けた」という回答は16%あったという。また、「保護者機能」の設定など具体的な対策を取っている親は、米国48%、オーストラリア40%、中国39%、イギリス37%、フランス32%、ブラジル32%、ドイツ23%、日本5%となり、日本は最低の数字となっている。
しかし、子どもがインターネットで何をしているかを親子間で話している家庭の割合は決して低いわけではなく、中国71%、オーストラリア59%、ブラジル59%、米国50%、ドイツ45%、イギリス44%、フランス54%、日本22%となっている。しかし、同社はこれがインターネットにおける子どもの安全性に対する過信につながっている可能性があると指摘している。
(Yahoo!ニュースより)
シマンテックの甲斐扶子・コンシューマ広報部シニアマネージャは「日本のネットユーザーは、ネットトラブルに関する認識はあるものの、何か具体策を実行する人たちが少ない」と分析し、ネット上のトラブルに対しては、実際に行動を起こすことが大切だとの認識を示している。
またインターネット協会の大久保貴世主任研究員によれば、子どもがネット上でのトラブルを避けるために、ネット上の情報は、不特定多数の人に渡る可能性があり、一度発信した情報は、取り戻すことが難しいということを認識し「必要以上に自分をアピールしないこと」が必要であるという。
調査によると、「パスワードを頻繁に変える」「複数のメールアドレスを使う」「信頼できるサイトだけを閲覧する」といった、基本的なセキュリティ対策を行っていると答えた18歳以上の成人ユーザーは、8か国全体で半数以下。このことからもネット利用に際し高いリスクにさらされていることがわかるだろう。
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
レストランや居酒屋ではいつも多彩なメニューが揃えられていて、我々の目と舌を楽しませてくれる。新鮮な食材とプロの料理人の腕により、家庭ではあまり食べられない料理が味わえるのであれば、高い料金を支払っても納得がいくと考える消費者は多いことだろう。ところが厨房の奥ではレトルト食品や冷凍食品が頻繁に使われていたりもする。もちろんすべての飲食店が使っているわけではないが、冷凍野菜を解凍するだけのサラダや、レトルトパックを温め直すだけの麻婆豆腐など、今ではあらゆる種類の業務用インスタント食品が揃っていて、アルバイトの店員でも簡単に調理ができるようになっている。
そんな飲食店の裏側を覗いてしまえば興ざめだが、業務用食材は専門の卸業者でしか扱っていないために、これまでは消費者の目に直接触れることはなかった。ところが最近では一般の消費者でも入店が可能な業務用スーパーが登場したり、ネットで業者向け食材を個人売りする卸業者もある。表向きは“業者専用”となっていても、その実態は卸業者が消費者をターゲットにした小売ビジネスを展開しはじめているのだ。
またeコマース業界ではショップが無在庫で商品を販売できる「ドロップシップ」という業態が登場していることはすでに紹介した通りだが、これも新種の卸ビジネスと解釈することができる。ドロップシップ業者が商品を供給するショップはプロばかりではなく、アフィリエイト手数料を稼いでいるような個人のショップも含まれている。無料または少額の会費を払うことだけで、後は特別な審査などなく小売会員として登録することができるため、小売業におけるプロとアマチュアの垣根は事実上無くなっているのだ。
本来、業者用の商材を仕入れるのは限られたプロのバイヤーのみであったものが、このように最近ではアマチュアでも一定の条件をクリアーすれば参加することが容易になっている。その背景には卸業者が新たな販路や顧客を開拓している状況が伺えるが、その新しい試みが必ずしも成功しているわけではない。欧米では既にドロップシップは負け組ビジネスとの見解も出始めているが、その真意を理解するためには卸業界でいま何が起ころうとしているのかを知らなくてはならない。
この記事の核となる項目
●ブレイクするドロップシップ業界の裏側
●ドロップシップによるオンライン販売の仕組み
●米国に流れるドロップシップの裏流通ルート
●過渡期にあるeコマースのビジネスモデルと物流問題
●メーカーが築こうとする自社流通網の特徴
●問屋流通から脱却したゲーム業界に学ぶ
●プロとアマチュアの差がなくなるネット販売とメーカー側の思惑
●eコマース市場成長への鍵を握る「商物分離」の流通構造とは
●ドイツ発キャッシュ&キャリーに学ぶ会員制販売モデル
●流通業の新業態「ホールセールクラブ」の特徴と問題点
●中小業者に的を絞ったドイツ卸売業者の新ビジネス
●卸業者とも小売業者とも異なるバイイング・グループの台頭
(JNEWS.COMより)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
電源開発(Jパワー)<9513.T>への出資拡大をめぐり、英ファンド「ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)」と日本政府による綱引きが続いている。
Jパワー株を9.9%を保有するTCIは先月15日、保有比率を高めるため、法律に基づき日銀に事前申請したが、審査に当たる経済産業省など政府側は原則30日間の審査期間をこのほど延長。同省は国内電力網の重要設備を持つJパワーへの外資による出資拡大は慎重に判断すべきとの姿勢を崩していない。
一方、TCIのアジア代表、ジョン・ホー氏はロイターに対し、今回の審査は「日本市場の開放度を試す試金石」と強調し、認められなければ国内外での提訴も辞さない構えだ。「公益」と「対日投資拡大」のどちらを優先するのか。政府は難しい判断を迫られている。
外国為替法では、外国資本が安全保障や公共秩序に関連する約20業種に10%以上出資する場合、国の事前審査が必要で、TCIによる今回の投資計画は経産省と財務省が審査に当たる。1)安全保障の確保、2)公の秩序の維持──を損なう恐れがある場合、政府は投資計画の中止や変更を求めることができる。経産省は今月13日、審査期間を最長5月14日まで延長することを決めた。
<経産省は警戒感、TCIは脅威否定>
政府がTCIによる出資拡大に慎重になるのは、1)Jパワーが国内の重要な送電設備を持っていること、2)東北電力<9506.T>に迫る大規模な発電能力を備えていること、3)青森県で原子力発電所の建設計画を進めていること──が理由だ。とりわけ、本州と北海道、九州、四国を結ぶ連係線と、東日本と西日本で異なる電気の周波数を変換し、広域の電力供給を可能にする設備は「電力供給の危機管理という面で重要度が高い」(電力業界関係者)とされる。
TCIは昨年11月22日、Jパワーの業績が悪化しているなどとして、経営改善やホー氏などTCI側からの2人の社外取締役派遣を要求。これが表面化した昨年12月4日、甘利明経産相は記者会見で、Jパワーについて「日本の安全保障の網の中にある企業」と指摘、TCIの動きに警戒感をにじませた。
TCIはJパワー株の追加取得分(10.1%)について、原子力発電と送電に関しては議決権を行使しないと表明。ホー氏はロイターとのインタビューで、電力事業者の株主として「あくまでも日本の規制の中で活動することが前提となる」と述べた上で、「安全保障と公共の秩序でわれわれが脅威でないのは明らか」と訴えた。Jパワーへの株の買い増しは「株価が非常に割安」(ホー氏)なのが理由で、「(Jパワーの)支配が目的ではない」(同)としている。
<申請却下なら「日本売り」>
一方、ホー氏は今回の申請について「外資が日本離れをしている中、世界が注目している」と指摘。もし却下されれば「(資本市場の)透明性が不明確になる」と述べ、「日本売り」を加速させかねないとの認識を示した。
また、申請が却下された場合は「国内外のあらゆる法的措置に打って出たい。国際的な法廷や欧州連合(EU)などが考えられる」(ホー氏)としており、国際的な舞台に論争の場を移すことも検討するという。TCIは、ドイツ取引所
日本政府内でも、渡辺喜美金融・行政改革担当相が「一般論として、鎖国的とか閉鎖的な印象を与えるのはよくないと思う」と述べるなど、TCIによる申請を肯定的に受け止める意見もある。
<政府は買い増しの意図に注目>
一方、審査する経済産業省など政府側は、TCIの買い増しの意図を重視して審査を進める方針。外資が電力など公益産業に10%以上出資する場合、外為法上の申請書類に投資目的を詳しく記入するよう求めれらる。政府によるTCIへのヒアリングもこの点を中心に行われている。
政府関係者によると、ファンドによる投資でも、投資利益の拡大など純粋な投資目的の場合と、経営に深く関与する形での投資拡大とでは審査の踏み込み方が違ってくる。「株主総会において、取締役の選任や増配、定款変更など経営方針が変わるがい然性が高くなる提案があれば、経営介入の度合いは強いと判断される」(同政府関係者)という。TCIが昨年、Jパワーの株主総会で年間配当について、会社提案の1株60円から130円への増配を要求したことや、昨年末の取締役派遣の提案といった過去の経緯を踏まえ、「総合的な判断になる」(同)としている。
こうした中、TCIは1月末、TCI、Jパワー両者から中立の立場の社外取締役3人の派遣をJパワーに提案し、ホー氏などTCI側2人の取締役派遣の提案を取り下げた。両者は今月22日、会合を持ったが、Jパワー側は現在の企業統治体制に問題はないとして、新たな提案も拒否。TCI側は「Jパワーとの意見の相違を縮めないといけない」(ポー氏)としているが、こうしたやり取りが政府の審査にどう影響するかも注目される。
<日本の外資規制は過剰か>
政府側は、安全保障や公益に関連した業種に対する外資規制は先進国にも広く存在するとして、日本が他国と比較して特に排他的とみられることへの反発が強い。米国には国家安全保障を目的に外国資本の投資を規制する「エクソン・フロリオ条項」があるが、対象は全業種にわたり、取引終了後でも審査できる。
フランスでは、軍事にも転用できる民生技術など11業種において外資の投資を規制しているが、議決権の3分の1以上を取得する場合が対象で、出資比率による規制は日本に比べて緩い。ただ、同国の電力供給を大半を担うフランス電力
英国にも、安全保障を含め公共の利益を阻害する場合、国内外の企業を問わず企業合併について政府が介入する仕組みがあるが、競争阻害の防止といった観点が主たる理由とされ、緩やかな規制になっている。果たして日本における外為法上の規制は過剰なのか。TCIによるJパワー株買い増し申請は、日本の外資規制のあり方を問う契機になりそうだ。
(Yahoo!ニュースより)
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医療情報サイトが団塊世代向け雑誌を買収
情報源:日本経済新聞 2007.12.18【15面】
◆日本をはじめとして、世界の多くの国家の権力は立法・行政・司法の「三権分立」のシステムで成り立っている。それに加えて、マスコミを「第4の権力」と呼ぶことがある。
◆その呼び方について、いろいろな意見があるだろうが、要はマスコミの影響力は、非常に大きいということだ。情報を伝える強大なメディアを好き放題に使えるとすれば、それは大きなパワーになる。
◆メディアを押さえることが極めて重要であることは、たとえば反体制派が革命を起こすなら、まずは放送局を占拠するという行動に出ることからもわかる。
◆革命を例に挙げると穏やかではないのだが、お金をかけずに起業する「週末起業」のノウハウでも、まずは専門性の高い情報を発信することを推奨している。
◆ブログやメルマガを立ち上げることは、自分自身のメディアを持つことを意味する。インターネットの発展のおかげで、それが可能になったわけだ。ブログやメルマガが多数の読者を集めれば、そのパワーは、自分のビジネスを立ち上げるのに有利に働く。
◆18日付けの日本経済新聞に、「医療情報サイト運営のソネット・エムスリーが出版事業に進出する」という記事が掲載されている。具体的には、「団塊世代向けのファッション雑誌『Z(ジー)』」を買収し、「エムスリー・パブリッシング」という子会社を設立する。
◆エムスリーは、サイトの会員として多くの医師を抱えている。そのうちの「50-60歳代の主に開業医の会員(約2万人)に『Z』を配布する」という。ウェブサイトというメディアを既に保有しているが、それに加えて雑誌メディアも手に入れるというわけだ。
顧客ターゲットの「別の顔」に着目する
●「Z」という雑誌は、元々「50-60歳代の男性をターゲットとした総合雑誌で、ファッション、文化、旅行などの記事が中心」だという。現在の「発行部数は25,000部」だ。特に「医療」との接点が深いわけではない。
●しかし、「50-60歳代の男性」であれば、医師であろうとなかろうと、「Z」の読者層だ。特に富裕層向けのテイストを持つ雑誌なので、医師との相性はよさそうだ。
●「医師」には「医療従事者」という面もあるが、「富裕層」という側面もある。記事は「エムスリーはサイトで医師をターゲットにした金融商品や不動産などの広告も掲載して」いると伝えている。
●「医師」という顧客ターゲットの、「別の顔」に着目することで、新たなビジネスチャンスをつかんでいるわけだ。そのような視点のシフトは、他のターゲットでも考えられる。
●たとえば「母親」だからと言って、育児にだけ関心があるわけではない。「主婦」や「美しくありたい女性」という「顔」もある。育児関連企業が持つ母親顧客リストは、育児用品以外の商品を売ることにも活用できる。
●エムスリーの場合、「医師」すなわち「富裕層」をサイト会員として抱え込み、医療情報という商品を販売している。併せて「医師」「富裕層」向け商品の広告も販売している。
●広告収入は、質が一定であれば、メディアの規模に比例する。ウェサイト以外の「雑誌」というメディアを加えれば、規模の拡大につながる。そうすれば、広告収入も増大する。そしてもちろん、メディアの持つパワーを利用して、さらなる「会員獲得に活用する」。
●エムスリーがメディアを増やすにあたり、医療系雑誌を買収することはしていない。顧客層の「別の顔」に着目し、それに適合するメディアを選択したという点が、興味深い。
●医療関係市場のほかに、「富裕層」としての巨大な市場にアクセスするルートが、さらに拡大していく。「別の顔」に着目すれば、事業の柱を増やし、太くしていく戦略を展開できるわけだ。
■ 教訓 ■
あなたの企業がターゲットとする顧客は、どのような「別の顔」を持っているだろうか。その「別の顔」に着目すれば、さらなる収益源を発見できるかも知れない。早速、検討してみよう。
(経営戦略考より)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
再生紙の偽装問題で、王子製紙など製紙16社が20日、調査結果を公表した。王子はコピー用紙の偽装が「80年代からあったと推測される」と説明し、古紙配合率の水増しを約20年も続けていた実態が明らかになった。また、北越製紙は三輪正明社長が4月1日付で引責辞任して取締役に降格し、営業担当専務も退任すると発表した。社長の後任は今後決める。
調査結果を公表したのは他に日本製紙、三菱製紙、大王製紙、中越パルプ工業など。これらを含め、再生紙を偽装していた18社が20日、調査結果と再発防止策の報告書を経産省と環境省に提出した。
製紙偽装では日本製紙の中村雅知社長が辞任表明をしているが、時期を決めて社長退任を発表したのは北越製紙が初めて。
王子製紙はコピー用紙の偽装について「顧客から要求される品質水準が高く、対応できなかった」と説明した。印刷用紙も00年には偽装が始まり、ピークの06年度上半期には再生紙に占める偽装の割合が29%に達した。
同社は篠田和久社長ら経営陣は今年1月に報道で偽装を知ったが、洋紙事業本部長や工場長らは03年に把握しており、事業本部や工場の担当部長はそれ以前から知っていたと結論づけた。
中越も90年以前から包装用紙の一部で偽装があったと発表。三菱は91年から感熱紙で、北越は92年から印刷用紙で、大王も97年からコピー用紙で偽装を始めていた。日本製紙は中村社長が工場長時代の96~98年に偽装を認識していたことを改めて明らかにした。
王子は篠田社長ら4人を3カ月減給50~30%、4人を含め社内取締役10人がボーナス全額返上、執行役員27人がボーナス100~50%減などとする社内処分を発表。三菱も佐藤健社長ら10人を3カ月減給50~10%とし、中越パルプも長岡剣太郎社長らの減給処分を決めた。
(Yahoo!ニュースより)
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≪数百億円の損失≫
2002年から6年近くに及んだ規格争いに敗北を喫した東芝。今後、数百億円に上るとみられる損失や購入者への対応など重い課題を背負うことになる。ただ、株式市場では、勝算のない赤字事業からの早期撤退を評価する声も多く、経営に与える影響は、プラスとマイナスが相半ばしている。
「環境の変化をいち早くとらえ、先手を打って対応していくことが不可欠だ」
19日記者会見した西田厚聡社長の表情には、「苦渋の決断」という言葉とは裏腹に敗北感や悲壮感はなかった。撤退と同時に、主力半導体であるフラッシュメモリーの巨額投資を発表し、電機業界で先行してきた「選択と集中」を逆に際立たせた。
東芝が規格争いに敗れたのは、陣営づくりに失敗したことが大きい。HD DVDの基本特許を持つ強みを生かし、ハードの販売で利益を得るビジネスモデルを描いたが、他のメーカーの賛同は得られなかった。BD陣営が規格採用を多くのメーカーに呼びかけて幅広い支持を得たのとは対照的だ。
ソフトの陣営づくりでも、主戦場の北米でBD支持の流れを止められなかった。いったんは協力関係を築いた米映画大手のワーナー・ブラザースの離反が致命傷となり、「寝耳に水。これでは勝ち目がないと判断した」(西田社長)。
ただ、製品発売からわずか2年と決断は早かった。東芝としては、HD DVDに固執して赤字を出し続けるより、主力事業と位置付ける半導体や原子力事業に経営資源を集中した方がメリットが大きいと判断し、影響が大きくならないうちに見切りをつけた格好だ。
株式市場も敏感に反応した。週末の撤退報道後、初の取引となった週明け18日の東京株式市場では一時前週末比53円高の837円まで急騰。19日は利食い売りに押されたが、前日終値比5円安の824円と堅調に推移した。
大和総研の佐藤雅晴アナリストは「今期中にまとまった損失処理をすることが前提だが、不透明要因が払拭(ふっしょく)されれば(プラスに)評価できる」と指摘する。
≪ブランドにも傷≫
ただ、痛手も小さくない。損失については、「今後、精査する」(同)としているが、生産停止などによる直接的な損失だけで少なくとも数百億円に上るもようだ。すでに機器を購入し不利益を被る消費者から批判を浴び、ブランドや信頼が傷つく事態は避けられない。さらに購入者だけでなく、規格を採用したメーカーから訴えられるリスクも指摘されている。
独自規格にこだわり、“消費者不在”の争いを繰り広げてきたツケが予想以上に重くのしかかってくる可能性もある。
(Yahoo!ニュースより)
今回の一件で、ソニーや松下電器産業らが推す「ブルーレイディスク(BD)」に一本化される見通しになり、次世代DVDの規格争いが事実上決着した。西田厚聰社長はブルーレイディスクへの対応は「現時点では計画はない」としている。
また今回の発表では、サンディスクと共同で、三重県四日市市と岩手県北上市に半導体(NAND型フラッシュメモリ)製造工場を2棟掃同時に建設するという。09年に着工し、10年に稼動する予定。建設費は1兆7000億円で、生産能力は300mmウエハーで月産15-20万枚の見込み。
東芝の新たな歩みに期待したい。
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かつては趣味のコレクションに大枚をつぎ込むことは無駄遣いの代名詞であり、金持ちの道楽とされていた。そこからは何も新しい価値が生まれないと思われていたからだ。それよりは貯金をしたり不動産を購入したほうが堅実で賢いというのが常識的な考え方だろう。ところが最近では、その常識が必ずしも正しいとばかりは言えなくなっている。
昨今の“お宝ブーム”にみられるように、ガラクタにしかみえない中古のブリキ玩具に対して何十万円という高値が付くことも珍しくない。アンティーク玩具の相場に精通している人ならば、余裕資金を定期預金にするよりも、玩具のコレクションに回した方が投資効率が良いという考え方もできる。しかも趣味として楽しめるアイテムが資産となるのだから、まさに「趣味と実益を兼ねた遊び方」ということになる。
資産家や富裕層の中では、骨董品や絵画のコレクションに凝るという人も少なくないが、もともと金銭感覚にはシビアで蓄財ノウハウには長けた彼らには、趣味のコレクションへ投資することにもそれなりの思惑がある。家電製品や自動車など、普通の消費財(量産品)は買った瞬間からその価値が下がるもので、購入して即座に売っても7割程度にしかならない。ましてや所有している期間が長くなればなるほど、その価値はゼロに近づいていく。そのため、一般家庭が所有するすべての家財道具(自動車、家電製品、家具など)の資産価値というのは、合計で 150万円程度にしかならない。新型のクルマや大型の薄型テレビにいくら金をつぎ込んだところで資産にはならないのだ。
しかし趣味の品物には、古くなっても価値が落ちないばかりか、逆に高く売れるものもある。たとえば、フェンダーやギブソンなど有名ブランドの中古エレキギターをネットオークションで10万円で購入し、一年間自分が弾いて再度オークションに出品しても購入時と同額の10万円で売却することができる。それがもっと古い年式(1960年代)になると百万円以上、中には1千万円以上で取引されている機種もある。そうなると、これはもう“趣味の道具”という域を超えた“資産”と呼ぶにふさわしい。
もちろんすべての趣味人が自分のコレクションで資産形成をできているわけではないが、業者が巧みに仕掛けているお宝ブームに踊らされることなく、コレクター市場の相場を自分で先読みすることができれば、趣味を楽しみながらの資産形成も夢物語ではない。そして最近では、企業の事業としてもコレクション投資が注目されている。その動向と背景について迫ってみたい。
この記事の核となる項目
●絵画投資に学ぶコレクション投資術
●プライベート美術館の設立による大富豪の節税対策
●実業家と絵画コレクションの深い関係
●コレクション換金市場の役割を担うオークションハウスの仕組み
●個人の資産形成へも活用されはじめるコレクション投資 ●美術品の二次流通を担うオークションハウスのビジネスモデル
●資産価値の上昇が見込める変わり種コレクションの発掘法
●オークションハウスが導く新たなコレクション分野
●売り先で異なる変わり種コレクションの価値
●コレクション投資が成り立つ趣味分野の見分け方
●先行事例から学ぶ不動産オークションのビジネスモデルと収益構造
●古書籍の適正取引価格を決めるオンライン鑑定の仕組み
●ロングテール市場に求められる超専門性の築き方と商圏法則
(JNEWS.COMより)
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人気あるメイン商品に付属させる
情報源:日経産業新聞 2007.12.13【18面】
以前、某ファミリーレストランでドライカレーならぬカレーピラフを注文したことがある。お腹が空いていたので、「大盛り」にして欲しいと頼んだが、断られた。
なぜ、できないのか。簡単なことではないか。しかし、そうはいかない。そのカレーピラフは、セントラルキッチンで調理され、ちょうど一人前ずつパック包装され、店に届けられていたのだ。
だから、「一人前」単位でしか注文を受けられない。「大盛り」となると、2パック目を開封しなければならず、残りは売り物にならなくなる。
世の中、便利になったようで、実はまだまだ不便な面がたくさんある。欲しい物を欲しい分だけ買うという、ごく当たり前のニーズが満たされない。
もちろん、不便になってしまったのは、セントラルキッチンでの調理のように、効率化やコストダウンを追求した結果だ。価格に反映するのなら、顧客にもメリットがある。だから、小さな不便が生じてしまうのは、ある程度は仕方がない。
しかし、「仕方がない」で済ませないことが、新たな商品やサービスを生む。13日付けの日経産業新聞に、松下電器産業が「車両後方の確認用カメラに小型モニターを組み合わせた」システムを発売するという記事が掲載されている。
記事によれば、「従来のカメラは高価なカーナビゲーションなどのモニターが必要だった」という。このシステムでは、39,900円と安価だ。カーナビはいらないが、後方確認カメラは欲しいという層のニーズをとらえる商品だ。
単体で売りにくいものの売り方
製品の機能を絞り込み、価格を大幅に下げる、あるいは全く新しい製品としてリリースするといったケースは、しばしば見られる。ソニーのウォークマンは、スピーカーと録音機能を削り、大成功を収めた。
今回のケースは、カーナビの付加機能としてのリヤビューモニターシステムを切り離し、独立した製品を生み出したことになる。ウォークマンのステレオ再生機能自体は、従来のカセットレコーダーの本来の機能であり、付加機能というわけではない。
特定機能を切り離すことでの新製品開発という見方ではない、別の観点もある。リヤビューモニターという製品が世の中に浸透していくプロセスとして見ることができるからだ。
私の知る限りでは、単体のリヤビューモニターは、以前から大型バスなどに取り付けられていた。しかし、一般に広く普及したわけではない。
そこへカーナビが登場したことで、そのモニター画面を活用するアイデアとして、リヤビューモニターが注目を集めるに至った。そこで単体でリヤビューモニターが欲しいという機運が盛り上がった。
上記は、多分に私の推測が含まれるので、正確ではないかも知れない。しかし、単体としてのリヤビューモニターのマーケティングを考えるとすれば、そのようなやり方も、理論的にはあり得る。
もちろん、最初から今回のように39,900円で販売すれば、単体でも売れていたかも知れないのだが、需要を喚起するという点では、やはりカーナビ版が先行したことの意味は大きいだろう。
単体で売りにくいものは、人気のあるメイン商品に付属させることで市場に認知・浸透させ、その上で、単体での販売に踏み切る。このパターンは、他の商品・サービスでも見られるやり方だ。
■ 教訓 ■
あなたの企業が提供する商品・サービスが、広く市場に認知され、
普及していかないとすれば、人気あるメイン商品に付属させること
を考えてみよう。市場がその価値を認めるようになれば、十分、単
体でも売れるようになるだろう。
(経営戦略考より)
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スーパーチューズデー後の2月9日から12日にかけて、民主党が実施した6州1準州1特別区計8ヵ所の予備選では、オバマ上院議員(イリノイ州選出)が全勝した。オバマ候補は代議員獲得数でクリントン上院議員(ニューヨーク州選出)を初めて上回ったとみられる。クリントン候補は3月4日のテキサス州、オハイオ州の大票田予備選でのどんでん返しに賭けている。共和党は、マケイン上院議員(アリゾナ州選出)の指名が確実になりつつあり、早くも副大統領候補選びに関心が移っている。
(JETROより)
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金融保証会社(モノライン)最大手MBIAの2007年第4四半期決算は、保証する金融商品の価値下落により大幅な赤字となった。大手格付け会社は、モノライン各社に対し格付け維持の要件として、資本増強を要求しており、資本増強に失敗したモノラインは格下げに追い込まれている。しかし、一層の格下げは金融市場などをさらに混乱させる可能性があるため、検討が進められているモノライン救済策を実施する可能性が高まっている。また、金融市場ではLBOローン債券市場の停滞が顕著で、金融機関各社に追加損失をもたらす可能性がある。
(JETROより)
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同じ銘柄のミネラルウォーターが1本150円の店と100円の店があるとしよう。さてあなたはどちらの店で買うだろうか? 常識的に考えれば安い店で買うに決まっているが、現実の買い物はそうではない。3キロ先にあるスーパーと 300メートル先のコンビニでは、価格は割高でもコンビニを選んでしまうということはよくある。
我々がこの時に頭で漠然と計算しているのが“時間の経済性”という物差しだ。金額差だけでみれば3キロ先のスーパーまで買いに行くほうが安い買い物ができるのだが、「買い物にかかる時間=自分の労力」を加味して考えると、50円の差なら近くのコンビニで済ませてしまったほうが得だと無意識のうちに判断している。
医者のような高所得者ほどインターネット通販の利用率が高いのも同じ理由によるものだ。自宅のワインセラーにキープしておく来客用のワインを買い揃えるためにわざわざ自分の貴重な時間を費やすよりは、ネット通販で済ませてしまったほうが時間の経済性は高い。このような時間に対する価値観は、時給1千円で働く人よりも、時給5千円で働く人のほうが敏感になることは当然のことといえる。
一方、サービスを提供するネットショップの側からみると、注文件数が増えて売上も順調に伸びているのに、決算をしてみると以前より逆に利益は落ちているということがよくある。商品の価格は以前と同じ設定で、値引き販売をしているわけではないのに、どうして利益は目減りしていくのか? その理由も時間の経済性によるものだ。
以前なら受注した商品の発送は翌日としていたショップが、顧客からの要望によって当日のうちに発送業務を済ませるようにすれば、それだけ顧客の待ち時間を減らすこと(時短)になるが、ショップ側の出荷業務はタイトになって人件費などのコストを押し上げる。これは「時間の割引サービス(時短サービス)」をしていることに他ならない。販売価格を据え置きのままにして時短サービスを提供すれば利益が目減りするのは当然で、本来であれば電車の特急料金のように「速いサービス」ほど料金を高くしてもおかしくはない。今回はそんな視点の時短ビジネスを掘り下げてみたい。
この記事の核となる項目
●速いほど料金が高くなる特急サービスへの着目
●品質と時間で異なる翻訳料金の体系
●運送業界の特急サービスとして急成長したバイク便
●個人の契約ライダーを組織化したバイク便の受発注ルート
●専門性と高付加価値で勝負する米国のメッセンジャーサービス
●法律分野に特化したメッセンジャーサービス
●医療分野における特急デリバリーサービスの可能性
●スピードをウリにしたオンラインスーパーの紆余曲折と打開策
●メッセンジャーと提携したオンラインスーパーの配送システム
●忙しい現代人が追求する"時間の経済性"で高まる予約権の価値
●モノ売りから時間売りへの転換~時間消費型サービスの視点
●知的専門家のタイムチャージ制を実現させる料金メーター
●緻密な時間管理で生まれるタイムビジネスの仕組みと動向
(JNEWS.COMより)
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年末にはクリスマスやお歳暮などギフトの需要が拡大する。各小売店では一年のかき入れ時として、あの手この手のキャンペーンを企画しての集客に忙しい。12月以外でも、母の日やバレンタインデー、誕生日などギフト需要が発生するイベントは数多いが、これらの個人向けのギフトには約10兆円の市場規模があると言われている。
ところがそれと同等か、それよりも市場規模が大きいのが法人ギフトの分野だ。法人ギフトといってもあまりピンとこないかもしれないが、この中には顧客に配布される粗品や販促用などのセールスプロモーション用ギフトが含まれている。企業が費やす広告宣伝費の一部が法人ギフト市場とリンクしていることから、ギフト需要を狙いたい業者はもっと法人客に目を向けるべきだろう。
しかも法人のギフト需要は広告宣伝の用途ばかりでなく、社員向け福利厚生の分野ともリンクしている。社員の妻の誕生日に花を贈るという企業向けの福利厚生サービスを売り込んだフラワーショップが繁盛しているように、目の付けどころ次第では法人向けのギフト需要を新たに開拓することも可能だ。
そして欧米で次の法人向け市場として注目されているのが「従業員インセンティブ」に関連する分野だ。日本の会社でも従業員のやる気(モチベーション)を高める方法の一つとして各種の社内表彰制度があり、特別ボーナスや記念品を与えることはよく行われている。
しかしライフスタイルや価値観も多様化している昨今、人によって何を“ご褒美”とみなすかはそれこそ千差万別。従来のように、社名入りの腕時計やピンバッジを与えればよいということはもう通用しないだろう。「現金に勝るものはなし」という考えも根強いが、それだけでは社内が競争主義に陥って殺伐とした雰囲気になってしまう。経営者としては従業員の離職率を下げ、やる気を引き出して会社の業績向上へと結びつけることが課題であるが、そのためには新しい種類の“ご褒美”を社員に対して提示する必要があるのだ。そこでは単に高価な物品を与えればよいというのではなく、より効果的なインセンティブの設定方法も重要になってくる。
優秀な人材を確保、定着させることが生命線となる時代に、企業が従業員インセンティブに割く予算は人件費の数パーセントと言われているため、それを全体の市場規模に換算すると莫大なものになる。そこで欧米では、この市場に向けてギフト業者に限らず、多方面の業界から熱い視線が送られている。
この記事の核となる項目
●米国にみる従業員インセンティブの動向と考え方
●ギフト業者から進化するインセンティブ・プロバイダ業者の実態
●多様化する従業員への報奨制度に追随する法人ギフト市場
●ポイントカード化する従業員の報奨制度と新規参入のヒント
●従業員向けインセンティブカードの仕組み
●新たなインセンティブ賞品開拓のヒント
●インセンティブ投資の計測~モチベーションマネジメント
●プレミア化する若者労働力に向けた求人戦略と人材ビジネス
●急増する電子社会の日雇い労働者と若年労働力の衰退が招く危機
●自由を望むスペシャリスト達の就労形態と労働環境の地殻変動
●企業の福利厚生としての採用が進む家族のケアと家事代行業
(JNEWS.COMより)
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「チケット」といってイメージしやすいのは、人気アーティストのコンサートチケットなどだが、もともとは切符や入場券のことを指している。世の中で流通しているチケットには様々な種類があるが、その多くは金券としての価値があるためにネットオークションでの売買も頻繁に行なわれている。入手することが困難なプレミアムチケットになれば、定価の2倍、3倍という高値が付くことも珍しくない。商売としてチケットを転売するのには古物商の免許が必要になるが、個人間のやり取りに関しては、その限りではない。個人の小遣い稼ぎとして、ファンクラブの優先予約枠で獲得した人気アーティストのチケットをオークションで転売するような行為はよくみられる。
そこで今回着目したいのは、チケットの転売はダフ屋行為になるのか?という議論ではなくて、チケットそのものの仕組みである。サービス業の経営者からみたチケットは「サービスの中身を金券として前売りすること」になり、代金回収の面からはとても効率が良い。コンサートに限らず、様々なサービスをチケット化して前売りすることができれば、「サービスを提供すること」と「チケットを売ること」を分割して経営を組み立てることができるのだ。
たとえば、人気の占い師には鑑定の依頼者が殺到するが、一日に対応できる人数には限度がある。そこで毎日の鑑定時間を区分けしたチケットを数ヶ月前から販売しておけば、当日の混乱は避けることができる。しかも鑑定チケットの購入者が当日都合が悪くなって来られないとしても、チケットは他人に譲渡することができ、占い師がドタキャンの損失を被ることもない。つまり、時間や座席を切り売りするような分野の業者にとっては、サービスのチケット化が効果的な役割を果たすことになる。
チケットの起源は遠く、ギリシャ時代にまで遡るもので、個人が舞台などのイベントに参加する“許可”を、金を払って獲得していることを示すものだった。これはチケットが「サービスを受けるための権利札」であることを指している。これが「札(ふだ)」であることは、他人への譲渡が可能な点で大きな意味がある。現代においても、そこを掘り下げることでサービス業における新たなビジネスモデルを開拓することが可能だ。
この記事の核となる項目
●身近なところに潜むチケットサービスのニーズ
●飲食店が企業の社員向けに販売するランチチケットの流通業者
●チケットの発行と直販を支援するサービスの台頭
●チケット制によるサービス業界の前払いモデル
●サービスのチケット化=バウチャー制度の仕組み
●忙しい現代人が追求する"時間の経済性"で高まる予約権の価値
●モノ売りから時間売りへの転換~時間消費型サービスの視点
●進化する買取型チケットショップのオンライン対応と販売手法
(JNEWS.COMより)
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スーパーチェーンや家電量販店などで買い物する際に発行されるポイントには資産としての価値がある。たとえば 100万円分のポイントを持っていることは、その店で100万円の買い物ができることを表しているためだ。もっとも、その店が倒産してしまうとポイントの価値は消滅してしまうため、現金よりは危うい資産であり、利息が付くわけでもないので「ポイントをずっと溜め込む」というのはあまりお奨めできない。
しかしポイントが現金に換金できる市場があるとすれば、ポイントの価値にも違いが生じてくる。ポイントを得る方法には、買い物すること以外でも、ヤマダ電機のように来店するだけでポイントをもらえたり、アンケートに答えることでポイントがもらえることもある。あらゆる手段を使って蓄えたポイントを現金に換えることができると、それは「ポイント稼ぎ=仕事」という見方もできるようになる。
その動きが顕著に現われているのがオンラインゲームの業界である。この業界にはリアルマネートレード(RMT)と呼ばれるポイント換金の二次市場があって、オンラインゲームで稼いだポイントやキャラクター、アカウントを他のゲームユーザーとの間で現金と交換することができるのだ。
オンラインゲーム業者がポイントの換金を認めてしまうと、それはカジノゲームと同様になってしまう懸念があり、ゲーム規約上は禁止しているものの、実際にはRMT業者がゲーム市場では“両替商”としての役割を果たしている。ゲーム通貨の換金を取り締まる法律は国内ではいまのところ存在しないため、RMTは違法というわけではない。水面下におけるゲーム通貨の換金市場は着実に成長しており、オンラインゲーム業界ではそれを商機として捉え始めている。
“ゲーム”と“カジノ”の境界線が曖昧であることはパチンコ業界を例にするとわかりやすい。パチンコ店で顧客が獲得した玉を現金に換えることは違法だが、一度“景品”を介して換金するという方法が抜け道として存在している。実際には、パチンコ愛好者の中で換金をしていない人はほとんどいないだろう。それと全く同じ仕組みというわけではないが、オンラインゲーム上で獲得したポイントが仮想資産としての価値を持ちはじめていて、それをユーザー間で交換、換金できる市場が新たな仮想世界のビジネスを生み出し、新たなタイプの億万長者も登場しはじめている。
この記事の核となる項目
●ゲームをすることが“仕事”になる仮想世界の通貨システム
●グレーから透明化へ変わるゲーム通貨の換金サービス
●リアル経済に近づくゲーム社会の信用経済
●新たな仮想社会を築くセカンドライフの台頭
●億万長者を生み出すセカンドライフの収益構造
●税務当局が定めるゲーム世界の資産価値について
●仮想社会の中で資産家を目指すビジネスモデル
●換金性のあるゲーム通貨が資産であることの証明
●趣味と実益を兼ねたコレクションへの投資による資産の築き方
●オンラインゲームから生まれたリアルマネートレード市場
●国境を越えて"シマ"を拡げるオンラインカジノビジネス
●負け組とは侮れないネオニートの「雇われない生き方」の知恵
(JNEWS.COMより)
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“まずい!”というCMでの一声が強烈なインパクトを与えた青汁は、その後、健康食品として確固たる地位を築いた。“高いぞ、買うな!”と、お笑い芸人のはなわが歌っている「雪国もやし」は、普通のもやしより価格が倍以上であるにも関わらず好調に売れている。商品の欠点をメーカー自らが指摘した自虐的なCMに対して消費者の反応は好意的で、いまや「買え」ではなく「買うな」という“逆お薦め”が注目されるようになっている。裏を返すと、近頃ではやたらと“お薦め情報”ばかりが氾濫していることに対する消費者の不満や不信が、このような形として表れているのだろう。
ところがネット業界の話題になると、今年注目のトレンドは「リコメンド(お薦め情報)」と言われている。ソーシャルブックマークなどのWeb2.0ツールによって消費者のリコメンドに基づいたショッピングスタイルが形成されつつあり、そこでの企業の立場は「消費者にどれだけ好意的な推薦文を書いてもらうか」が重要な鍵を握る。前回紹介したように、消費者向けの報酬プログラムは花盛りで、その機能は飛躍的に進化し、ブロガーが商品の好意的な口コミ評を書くことで報酬が得られるプログラムは著しく普及していくことになりそうだ。
しかし純粋な消費者が求めているのは、そんなバイアスのかかったホメ殺しの情報ではなくて、その裏側にある「こんな商品は買ってはいけない」というアンリコメンドの情報である。出版業界では『買ってはいけない』とタイトルされた本がベストセラーになった。その後数々の批判も輩出したが、当の本が二百万部も売れたことは、消費者が「お薦め情報を信じていいの?」「本当のところはどうよ?」という思いの解消先を求めていることを物語っている。
そこで企業としては、“非お薦め(アンリコメンド)”の情報は隠蔽すべきものとの発想を捨てて、それをうまくプラスに活用することを考えておきたい。この商品にはこんな欠陥がある、消費者からこんなクレームが出ている、実はこんな危険性がある、この商品によってこんな事故があった等の欠陥情報、クレーム情報、安全/リスク情報、事故情報は、企業にとってマイナスでしかないと考えられてきた。だがそれも活用の仕方次第で、逆に効果的な販促の起爆剤にもなりうるのだ。
たとえ失敗の当事者でない企業であっても、その情報は「他山の石」として、自社製品の開発などに生かすことができる。会社経営や起業に失敗した人の話は皆こぞって聞きたがるもので、その「失敗談」を自分の商品にしている人もいるほどだ。つまり、情報ビジネスの世界ではアンリコメンドなネタほど有償のビジネスになりうる可能性が高い。そこで、本来ならば隠すべきアンリコメンドな情報をどうビジネスにしていくか、その手がかりを探ってみたい。
この記事の核となる項目
●蓄積されることで価値を生む失敗情報に対する商機
●ハインリヒの法則に基づく失敗データベースのコンセプト
●多様な苦情をデータベース化するビジネスモデル
●ウイルス対策会社のリサーチ力に学ぶ失敗情報の集め方
●コンピュータウイルス情報の収集経路について
●裁判所には頼らないトラブル解決代理人という新たな独占業務
●比較検討サービスの普及で変わるオンライン消費者の購買行動
(JNEWS.COMより)
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投票で結末が変わるケータイ小説
情報源:日経MJ(流通新聞) 2007.12.12【9面】
売り手と買い手との間の取引を「交渉」と呼ぶことがある。あたかも敵味方の対立関係にあるような表現だ。確かに価格を巡る対立が起こることは、しばしばある。
この商品をこの値段で買うのか、買わないのか。そのような商売のやり方もある。そこには「交渉」はない。その分、取引が成立する可能性を狭めてしまうことになる。
「交渉」においては、互いに歩み寄り、合意を形成する努力をする。結局のところ、決裂してしまうと互いに損だということを理解しているからだ。だからこそ商取引が成り立つ。
商取引の売り手と買い手は、敵味方の関係にあるのではない。よく言われることだが、Win - Win の関係になることを目指す。そのための「交渉」だ。
12日付けの日経MJ(流通新聞)に、「電子書籍サイト大手のパピレスは、携帯電話に読者の投票で結末が変わる小説の配信を始めた」という記事が掲載されている。
読者参加型のインタラクティブなコンテンツ、と言うことができるだろう。書籍なら、定まったストーリーについて「読むのか、読まないのか」を迫るのが普通のスタイルだ。しかしこの場合、読者がストーリー形成に関与することになる。
「買うのか、買わないのか」ではない、一種の「交渉」が、ここに生まれていく。その分、「取引が成立する可能性」、つまり購入確率を高めていくことができるわけだ。
※パピレス
心理的関与が深まっていく仕組みをつくる
この仕組みでは、連載される小説について、「最後に読者に2つの選択肢から1つを選んでもらい、投票数が多かった方の結末だけを公開する」のだという。
記事は「電子書籍では連載中から読者からの感想や批判が直接、サイトに寄せられる。こうした意見を取り入れて小説の内容を変えるのは電子書籍ならではの取り組みとみて実験的に導入した」としている。
おそらく、自分が好む結末でなくても、購入はされるだろう。だから、「交渉」結果と購入確率とが結びつくわけではないかも知れない。しかし、「交渉」のプロセスにおける心理的関与の影響は大きい。
記事は「読者の作品への愛着が増す効果も期待できる」と指摘している。「交渉」は敵味方の対立構造を想起させるが、「心理的関与」「愛着」となると、相手方を自分側に引き込む域にまで達している。
このパピレスの取り組みで興味深いのは、2通りある結末のうち、投票で選ばれたものだけを公開するという点だ。投票が終わってから結末が書かれるのではなく、2通りの結末が既に書かれた上で、片方だけが公開される。
公開されなかった結末は、いったいどうなっているのか。非常に気になるはずだ。読者は想像をかき立てられる。あちらこちらの掲示板やブログに「推理」が書かれることになりそうだ。「もう一つのエンディング」が話題になれば、作品のプロモーションにつながる。
結末の決定に参画するだけでなく、読み終わった後に至るまで関心を持続させる仕組みができているわけだ。「読むか、読まないか」の選択にとどまらず、「何を読みたいか」を考えさせる。
そしてさらには、「読めなかった」コンテンツの想像までもさせることで、心理的関与がどんどん深まっていく。顧客の「心をつかむ」、巧妙な仕組みだと言えるだろう。
■ 教訓 ■
あなたの企業では、顧客の自社商品・サービスへの心理的関与を深めていくために、どのような仕掛けを備えているだろうか。単純に「買うか、買わないか」を迫るだけではなく、心理的関与を深めていく仕掛けを考えてみよう。
(経営戦略考より)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資・即日融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
カタログで「エコ×」マークを表示
情報源:日経産業新聞 2007.12.11【15面】
◆先日、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア氏が出演する映画「不都合な真実」を観た。地球温暖化問題への対策の必要性は、以前から理解していたつもりだが、映画の説得力あるプレゼンテーションは、かなりショッキングであった。
◆地球規模の深刻な問題に対して、自分一人ができることなど、たかが知れている。しかし、そう考えてはいけない。一人ひとりの積み重ねが、最終的には大きな結果を招くことになる。早速、買い物にはエコバッグを利用することにした。
◆個人の努力もさることながら、やはり影響力が大きいのは産業界の取り組みだ。個人としてできる効果的対策の一つは、消費者として産業界に圧力をかけていくことだろう。
◆11日付けの日経産業新聞には、コクヨの環境配慮への取り組みが紹介されている。「2008年版のカタログから、自社や公的な環境配慮基準に合致しない自社ブランド商品には『エコ×』マーを表示する」という。
◆環境配慮商品について「オススメ」表示をするケースはよくあるが、その逆をやるというのは、珍しいし、画期的だとすら言える。記事は「短期的には販売額の減少も予想される」と指摘している。
◆それに対してコクヨは「企業の社会的責任(CSR)の観点から実施に踏み切った」とコメントしている。2011年版のカタログでは、「エコ×」マーク商品が一掃されることを目指している。
◆特定の自社商品について、「買ってはいけない」というメッセージを自主的に発信する企業があるだろうか。タバコのパッケージに印刷されている注意書きにも似ているが、それは法的規制があるから表示しているのに過ぎない。
積極的に消費者の意識を変えていく
●セールスのテクニックとして、商品を購入することにより得られる便益を伝えるよりも、購入しないことで起こり得る問題を訴求した方が良い場合がある。
●人間が行動を起こす理由は、快感を得るか、苦痛から逃れるかのどちらかだと言われる。インパクトは後者の方が強い。快感とは異なり、苦痛を感じているのは異常な状態であり、まずはそれを解消しなければならないと考えるのが普通だ。
●環境配慮商品の「オススメ」表示を見て購入する場合、「地球にやさしいことをした」という快感が得られる。一方、「エコ×」マークの商品なら、購入時に心の痛みを感じるだろう。「オススメ」より「エコ×」の方が強烈なのだ。
●強烈な分、顧客の意識への働きかけも強い。しかし、そこまでやらなくてもよかったはずだ。CSRを果たすべく、環境配慮商品の比率を粛々と高めていくという方法もある。
●食品スーパーでのエコバッグ利用と同様、顧客の理解・協力が必要な取り組みについては、市場を啓蒙していく必要がある。インパクトあるメッセージを伝えることが大切だ。
●また、「エコ×」商品を排除することは、顧客の購買習慣を変えることを意味する。かつてコカ・コーラが味を変える試みに失敗したことがあった。「オススメ」表示くらいでは、簡単には変わらない。
●そう考えると、「エコ×」表示は、商品構成を変えていくための、ある意味「巧妙」な仕掛けだとも言える。もちろん、地球環境にとって良いことなので、文句を言う筋合いではないのだが。
●CSRを進めていくには、社内努力だけでなく、市場を啓蒙していくことも含まれる。消費者の環境意識の高まりに対応することにとどまらず、積極的に消費者の意識を変えていくことを視野に入れておく必要がある。
■ 教訓 ■
あなたの企業では、どのような形でCSRを果たそうと考えているだろうか。顧客の理解・協力が必要なら、積極的に顧客の意識を変えていくことを考えよう。場合によっては、強烈なインパクトのあるメッセージを伝えていく必要があるかも知れない。
(経営戦略考より)
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ブラジル人技術者の創設した動画ポータルサイト「WeShow」に世界中から注目が高まっている。2007年には日本版も開設した。利用者の好みに合わせ、国内外の優良画像を多言語で提供し、多様なカテゴリー別、対象国向けに編集するなど、質の高いサービスを提供している。ブラジルにはIT分野で優秀な人材が多いという。
(JETROより)
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米マイクロソフト(MS)が米ヤフーに446億ドル(約4兆7500億円)の巨額買収を提案したのは、インターネット広告で覇権を握るグーグルへの対抗が最大の狙いだ。今年引退するビル・ゲイツ会長(52)にとって最後の大勝負となる。気になるのは日本のヤフーへの影響、そして同社の筆頭株主であるソフトバンクの孫正義社長(50)の動向だ。
「インターネット広告は1社独占状態になっている。MSとヤフーは(合併で)強力な選択肢を提供できる」
MSのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者、51)はヤフー買収の狙いをこう語った。
パソコン用のOS(基本ソフト)「ウィンドウズ」で支配的ななシェアを握り、数々の独禁法訴訟と戦ってきたMSだが、ネット市場での立場の違いを浮き彫りにする一言だった。
1社とはもちろんネット検索最大手のグーグルだ。共同創業者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏はともに34歳。MSのゲイツ氏やバルマー氏とは親子ほども離れた世代の新興企業だが、いまや検索連動広告という急拡大中の市場で、圧倒的なシェアを握り、高収益を上げている。また、ワープロや表計算ソフトなど、MSの収益源であるサービスを次々と無料で提供し、切り崩しを図るなど、MSにとって目の上のコブのような存在だ。
MSも広告で稼ぐビジネスモデルへの転換を宣言しているが、伸び悩んでいるのが実情。グーグルの独占を阻止するには、検索シェア2位のヤフーを取り込むしか選択肢がなかった。
一方、米ヤフーはこれまで何度もMSの買収提案を断ってきたが、グーグルの攻勢で検索市場のシェアを落として業績が悪化し、株価も下落。経営トップの交代や1000人のリストラを発表するなど厳しい状況に陥っている。
ただ、日本からみるとヤフーの不振と言われてもピンと来ない。これは日本でヤフーが独自の地位を築いているためだ。資本上も、ソフトバンクが41%を保有する筆頭株主で、米ヤフーの出資比率は33%超と第2位にとどまっている。
日本の検索市場でもグーグルをしのいでヤフーがトップを維持、米ヤフーはオークション事業から撤退しているが、日本では大きな収益の柱となるなど、幅広い年齢層に受け入れられている。
経営戦略上も独立色が強いため、MSの米ヤフー買収が成功した場合も、日本のヤフーユーザーに不都合が出る可能性は高くなさそうだ。
MSのバルマーCEOは、「ヤフーは日本では、ヤフー・ジャパンとソフトバンクによって運営されており、そうした関係を変える必要はない」とし、日本のヤフーへの出資を維持し、協力関係を保つ方針を明らかにした。
そこで、買収が成功した暁には、旧知の仲であるゲイツ氏と孫氏が共同戦線を張ることも予想される。両氏にとってグーグルは共通の敵といえるためだ。主戦場は今後世界的に急拡大するとみられる携帯電話などモバイル分野での広告市場だ。
ここでもグーグルは手を打っており、日本ではNTTドコモとKDDI(au)と提携済みだ。
一方、ソフトバンクのケータイはヤフーのサービスと密接に連携しており、MSも「ウィンドウズ・モバイル」というモバイル端末用ソフトの事業を展開している。
MSとヤフー・ソフトバンクが手を組めば、モバイル広告分野でもグーグルの対抗軸となる可能性があるうえ、ソフトバンクとしても、世界市場に打って出るチャンスとなる。ただ、欧米の独禁法当局が買収に待ったをかけ、本格審査に乗り出す可能性を指摘する専門家もおり、交渉の行方が注目される。
(Yahoo!ニュースより)
グーグルは米リサーチ会社が選んだ今年の「最も影響力のあるブランド」の1位に選ばれ、マイクロソフトは3位とグーグルの後塵を拝した。オンライン広告大手ダブルクリックも先月、グーグルに31億ドルで先に買収され、マイクロソフトの危機感はピークに達した。米国出版者協会(AAP)の年次総会では「他人が作ったコンテンツに寄りかかっているだけの会社が広告や株式公開(IPO)で何億と稼いでいる」とグーグルへの対抗姿勢を強めていたが、マイクロソフトのGoogleに対する危機感が今回の買収案の背景にあるのだろう。
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熱心なブロガーが自分のサイトから収益を稼ぐ方法といえば、アドワーズのような広告を掲載するか、アマゾンなどショッピングサイトの商品を紹介するアフィリエイトが定番である。強者になるとこれだけで月に30万以上を稼ぐ人もいるが、それはごく一部の例外的なカリスマであり、大半の素人ブロガーは数千円~1、2万円の小遣い稼ぎで終わっているのが実態である。
そこで2007年のキーワードとして注目されているものに「マネタイズ(Monetize)」という言葉がある。マネタイズを辞書で引くと「貨幣を作ること、通貨を定めること」となっているが、ネットでは「どう儲けるか」「そのサービスからどう金を生むか」といった意味合いで使われるようになっている。特にWeb上のサービスを展開するにあたってそれをどんなビジネスモデルにするかを問うときに、この言葉を使うことが目立っている。たとえば「動画共有サービスをどうマネタイズするか?」といえば、YouTube のようなサービスで利益を得る仕組みを考えることを意味している。
ネット上では“無料サービス”が基本であることは今に始ったことではなく、それをいかに収益化するかは、サイトオーナーにとって十年来の課題であるが、近頃ではWeb2.0の技術革命が巻き起こっていることから、サイトから収益を得るための仕掛けとしてかなり高度なことができるようになっている。ブログやソーシャルネットの台頭で、個人(消費者)が自分自身のメディアを持つ「CGM(コンシューマージェネレイテッドメディア)」という動きが発展して、今後は消費者メディアがマネタイズの道を目指すことになるだろう。
このトレンドの先端はやはり米国にあり、先進的なオンラインメディアが2007年のトレンドとして、「消費者のマネタイズ」をとらえている。ネット上のコンテンツで稼ぐのは、アントレプレナー(起業家)とデザイナーなどのプロクリエイターに加えて、「ミニプレナー(Miniprenuer)」と呼ばれる、日本でいうところのプチ起業家だと言及されている。そこには、サービスを利用することだけでなくそれで稼ぐことにも積極的になった消費者、企業が提供するアワード(広告や商品企画の募集、○○賞など)を利用する消費者たちも加えられている。また、趣味などを通じて小遣い稼ぎをする活動を“趣味経済”(「HobbyEconomy」あるいは「HOBBYNOMICS」)と称して注目しようという動きも見受けられる。
このようなマネタイズの動きを個人ユーザー(消費者)の側からみれば、魅力的な副業として映るのだが、そこにはやはり“仕掛ける側”の存在がある。ミニプレナーが本物の起業家と異なるのは、ゼロから自分のビジネスを組み立てるのではなく、何者かがエサとして仕掛けた報酬プログラムに乗せられているだけに過ぎないということだろう。真の起業家を目指すのであれば、仕掛けられるより、仕掛ける側に回ったほうが賢明である。ではその仕掛け人達の狙いがどこにあるのかを探ってみることにしよう。
この記事の核となる項目
●広告宣伝活動~消費者インセンティブへのシフト
●企業が仕掛ける消費者報酬プログラムの仕組み
●ビデオコミュニティがマネタイズする仕組みと報酬制度
●素人と企業を結びつけるビデオ投稿サイトの収益モデル
●消費者インセンティブがMLM化しないための方策
●社員の代わりに大衆を戦力とするクラウドソーシングとは
●企業の求人広告費が紹介報酬制度に変わる動き
●報償金システムによる求人活動の仕組み
●新たな法人ビジネスとして狙える従業員インセンティブ市場
●ウェブログによる新たな個人メディアの台頭と収益化計画
●インフルエンサーが支えるバズ(Buzz)マーケティングの仕組み
●織り込み速度で判断するネット情報の優劣と"情報通"の在り方
(JNEWS.COMより)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
実験のねつ造が発覚した人気テレビ番組「あるある大辞典」の社会的影響力が非常に大きかったのは周知の通り。番組で「納豆で痩せる」ことが一般人の中から募集された被験者によって実証されると、全国のスーパーから納豆が無くなるほど消費者が殺到するというのは驚きだが、この番組のような仕掛けは他でも広く導入されているものだ。深夜の通販番組ではダイエット商品を紹介するにあたり、肥満に悩む一般人に数週間のテスト(試用や服用)をしてもらい、その減量結果から、商品のダイエット効果をアピールするという方法は、いまや当たり前の手法である。
ひと昔前の通販番組なら、知名度の高いタレントが商品の紹介役になることで視聴者の購買意欲を高める方法をとっていたが、販売元の会社から高いギャラを貰っているタレントがいくら「この商品はすばらしいですね」と紹介したところで、最近の賢い消費者はそれが単なる広告メッセージに過ぎないことを悟ってしまっている。そこで有名タレントを使うよりも、一般の人に商品モニターとなってもらい、その使用結果や感想を番組内で紹介するという方法へとシフトしている。しかし、番組に登場してくる一般人の大半は、意図的に調達された「企業側にとって都合の良い人たち」というのが実態。彼らが一般人であることに間違いはないため、それが必ずしも“やらせ”ということにはならないのだが、企業が素人を広告手段として採用することは、いまや常套手段である。
そこで新手のビジネスとして登場しているのが、素人の消費者を企業からのオーダーによって派遣する“素人エージェンシー”とでもいえる素人専門のプロダクションである。俳優やタレントがプロダクションに所属してテレビや雑誌の仕事をするように、一般の学生や主婦、高齢者などが企業やマスコミからの依頼を受けて、商品広告の仕事をすることが増えてきている。もちろん彼らは“普通の消費者”としてCMや雑誌の記事に登場して、視聴者や読者の側にいる同じ消費者に共感を抱かせることが仕事である。
これからの販促手法として「消費者に口コミを広げてもらうこと」は、どの企業にとっても重要な課題であることは間違いない。しかし、ただ待っているだけでは何年経っても期待する口コミ効果はほとんど得られない。そこで素人エージェンシーに依頼をして、意図的に何らかの仕掛けをして口コミの発信源を作り出すという広告ビジネスの構図が出来つつある。
この記事の核となる項目
●素人を活用した健康食品の販促手法
●健康食品の素人モニターを探す治験会社の役割
●従来のサクラとは異なる素人モニターの基本
●素人モニターを活用した商品販促の手法
●素人モニターによる口コミ広告ビジネスの収益構造
●口コミの起点となる素人エージェンシーの存在
●専門化した素人口コミ集団の価値
●マスコミがストッパー役になる口コミ伝達力の法則
●情報の希少性が導く口コミ伝達力
●素人ブロガーを活用した広告戦術の間違いと正しい方法
●人気ブログ作者を操る自動車メーカーの宣伝術
●織り込み速度で判断するネット情報の優劣と"情報通"の在り方
●変わるリアル店舗の集客経路と消費者を味方に付けた情報戦
●報酬条件によって変わる口コミ情報の信憑性と真の口コミ伝道師
●マネタイズブームの裏側にある消費者インセンティブの仕掛け人
●意図的な“口コミ”マーケティングと相互リンク文化の弊害
(JNEWS.COMより)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
スタートアップ期における創業資金調達先として、大口融資・高額融資のエンジェル投資総研をご利用頂き、アーリーステージからの脱却を図ってください。
何年かの受験勉強を経て難関の国家資格に合格し、これでようやく普通のサラリーマンから脱却してプロのスペシャリストとして独立できると思っていたら、実際にはサラリーマン時代よりも収入が減ってしまったという話をよく聞く。弁護士や税理士、弁理士など難関資格の取得者でさえも、自分の専門知識をウリにして高収入を稼げるのは、その中のごく一部の人たちに過ぎない。彼らの仕事は、仕入れた商品を売るのとは異なり、自分の頭にある形のない知識を売らなくてはいけないため、“売り方”が上手くないと高収入を稼ぐことが難しいのだ。
もちろん資格の種類によって収入の状況は異なるが、独立して個人事務所を構えている有資格者の平均収入には1500万円前後のところに成長の壁がある。「知識を売る」といっても、実際には「自分の作業単価×作業時間」によって報酬額を算定していれば、自分の単価が飛躍的に向上しないかぎり、一日は24時間しかないのだから、年間で稼げる収入というのは自ずと限界値がわかってくる。医師や弁護士のように社会的な地位の高い仕事といえども、やはり身体を動かしてナンボの世界で、自分が動ける時間以上に稼ぎ出す手段を持っていないという点では日雇い労働者と変わりはないのだ。
しかしそんな「時間の壁」を超えて収入を増やし続けている人もいる。たとえば作家や音楽家で、文章を書いたり演奏をするという肉体労働の限界を越えたところから収入を得ている。彼らが「時間の壁」を越えられるのは、本やCDなどの著作物が本人に代わってせっせと稼いでくれるからだ。もし彼らが一本いくらの原稿料、あるいは演奏活動だけの収入に頼っていたら、やはり肉体と時間の壁は超えられない。マンガ家は出版社からの原稿料で雑誌に連載を書いているだけでは儲からない仕事だが、過去の作品が単行本として出版されたり、主人公のキャラクターがグッズとして発売されることで、はじめて億単位の財産が築けるようになる。
これに習って近頃では、士業の専門家が一般読者を対象にした本を出版するケースも増えている。その中では「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」のようにミリオンセラーとなった本もある。それ以降は二匹目のドジョウを狙うように「なぜ○○なのか?」というタイトルの本を書店でよく見かけるようになった。それを仕掛けているのは当然ながら出版社の存在だが、出版の形態は何も書籍に限られた話ではない。特別な知識を持っている専門家が音楽家のようにCDやDVDを売ってもよいし、パソコン用のソフトウエアの形態にしてもよい。要は商品価値のある知識を何らかの形の著作物として売ることだ。「知識の商品化=著作物」と捉えると、収入の限界点を乗り越えることができる。その具体的なヒントを、海外の動向から掘り下げてみよう。
この記事の核となる項目
●スペシャリストが抱える理想と現実~建築士のケース
●建築士の標準的な報酬基準と収入の限界値
●掛け算で稼ぐ米国建築士の図面販売とホームプラン出版社
●労働力の提供から専門知識の商材化へ
●図面販売によるマイホーム建設の流れ
●建築士のホームプラン販売による収益構造
●建築士の収益を支えるホームプラン出版社の存在
●出版社をパートナーとした知的専門家の二階建て収益構造
●ホームプラン出版事業を他の知識商品へ応用する視点
●カメラマンの新たな収入源になるフォトストックサービス
(JNEWS.COMより)
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相続コーディネートという新たな職能
情報源:日経MJ(流通新聞) 2007.12.09【1面】
◆新規事業立ち上げや起業の支援に取り組んできた。アイデアは一瞬で生まれることもあるが、実際のビジネスにしていくには、かなりの時間と労力がかかる。正直な実感だ。
◆一つのビジネスを立ち上げるには、あれもこれもやらなければならない。事業計画書よりも詳細な実行計画やチェックリストを作り、一つずつクリアしていく必要がある。煩雑だとも言えるだろう。
◆ビジネスがキャッシュを生むためには、その業務フローが完結しなくてはならない。一部分でも欠けていれば、キャッシュは生まれない。いろいろな観点で「選択と集中」を図るにしても、全体のフローは途切れさせるわけにいかない。
◆さらに事態を複雑にするのは、自分だけではなく、他者の力を借りなくてはならない場合だ。恐らく、狭い意味での自力だけでビジネスを立ち上げられるケースは、極めて稀だろう。折衝力も必要となる。
◆ビジネスの立ち上げには、プロデューサーやプロジェクト・マネジャーとしての能力が求められるわけだ。オーケストラの指揮者にも近いかも知れない。場合によっては、コーディネーターとしての役回りを担う。
◆もっとも、業務フローを完結させる必要があるのは、ビジネスの立ち上げだけに限らない。9日付けの日経MJ(流通新聞)には、「相続コーディネート」を行なう会社が紹介されている。
◆「『経済的にも精神的に価値ある相続』をモットー」とする「相続相談センター」という会社であり、「未開の領域で新たな“職能”を確立しつつある」と記事は紹介している。
業務全体のキモを押さえる
●ビジネスの立ち上げもさることながら、相続についても、かなり煩雑な手続きや作業が必要になるという。まずは遺族間での分割をどうするかの協議を行なう。
●さらに、記事によれば、「分割協議がまとまると資産を評価して相続税の申告を行い、納税方法と納税資金の捻出方法を決定。相続した土地を登記して有効利用を実行に移す」という。
●それらのプロセスでは「弁護士、税理士、司法書士、不動産鑑定士など専門家の手が必要」となる。また、相続税を支払うキャッシュがなければ、不動産を売却しなければならないということにもなる。
●「相続相談センター」を設立した曽根恵子社長(51)は、元々は不動産業の経営者だ。相続に伴う不動産売却等の相談を受けたことが、このビジネスに着眼したきっかけだという。
●専門家を束ねる、相続に伴う業務全体のコーディネート役が必要であることに、曽根社長は気づいたわけだ。ビジネスの立ち上げ時もそうなのだが、「コーディネート業務」には、大きな価値がある。価値が高ければ、それ自体、ビジネスになる。
●何らかの「コーディネート業」は、新たなビジネスネタの候補となり得るわけだ。ただし、成功するためには、いくつかの条件があるだろう。曽根社長の場合、元々は不動産業を手がけていたことが有利に働いたとみられる。
●記事は「基礎控除額を超えて申告が必要なケースはほとんど不動産が絡み、相続ではそこが問題になりやすい」と指摘している。業務全体のキモとなる部分を押さえていることが、コーディネート業で成功するための条件になるだろう。
●「相続相談センター」は、顧客からコーディネート料を徴収するが、不動産が関われば、土地売買仲介料も収益になる。場合によっては、後者の金額は、前者を大きく上回る。
●物事が複雑になる一方で、利便性も求められる。そうなると、コーディネート役の存在価値は、ますます高まっていく。業務全体のキモを担っているのなら、コーディネート業に進出して成功する確率が高いはずだ。
■ 教訓 ■
あなたの企業が取り組んでいるビジネスを組み込んで、どのようなコーディネート業ができるか、考えてみよう。その役割を果たす者がいなくて、顧客は困っているかも知れない。自社が業務全体のキモを握っているのなら、ビジネス化を前向きに検討してみよう。
(経営戦略考より)
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医療機関向けの安価なホームページ
情報源:日経産業新聞 2007.12.06【11面】
◆業務を効率化するのなら、「標準化」の視点は欠かせない。いちいちその都度、何をどうやってすればよいのかを考えていたのでは、業務は全くはかどらない。
◆わが社でも、例えばメールの対応などは、標準化されたテンプレートをフル活用している。「いちいちその都度考える」のは、実は大変にコストがかかることなのだ。
◆このメルマガに関しては、毎号、内容を「いちいちその都度考える」のだが、周辺作業については、かなりの標準化がなされている。日経の記事を選ぶにあたっての作業方法、記事が決まってからの手順、誌面のレイアウトや発行作業と、標準化すべき部分はたくさんある。
◆標準化がされていないことが「コスト」要因になるとすれば、それは利益の圧迫要因であると共に、商品やサービスの売価を押し上げる要因にもなる。
◆逆に、標準化を進めることで、より安価かつ短納期で商品・サービスを提供することができるようになる。価格競争力と顧客満足度向上につながるとすれば、売り手も買い手も歓迎すべき取り組みだ。
◆6日付けの日経産業新聞に、「医療機関向けの安価な(ホームページの)作成サービス」についての記事が掲載されている。「病院の規模に応じて必要な情報メニューをパッケージ化」したものだ。
◆これもまた、「標準化」によるコストダウンの事例だ。北海道旭川市のホームページ制作会社「アイリンク」が「ホスピタルデザイン」という名称で始めたという。
ベストプラクティスを標準化する
●このサービスでは、画面のデザインの自由度はあるが、「診療科目や受付時間」「医師のプロフィル」「交通アクセス」「スタッフ紹介」などがあらかじめ「メニュー設定」されている。
●対象となる病院の規模については、「単科の診療所」「複数科を持つ診療所」「総合病院」に分かれており、それぞれ料金設定がなされている。
●このサービスでは、規模に応じて、医療機関のホームページなら、まずたいていは備えているであろうページ構成が「標準化」の対象となっているわけだ。逆に言えば、閲覧者が得られると期待するであろう情報を、漏れなくカバーしているということだ。
●「標準化」は、少なくとも顧客視点での「期待」を満たすという観点で行なわれなければならない。その「期待」を満たしていなければ、「不満足」であり、さらに厳しく言えば「欠陥品」扱いされるだろう。
●「標準化」と言えば「効率化」が連想され、業務の担当者あるいは売り手視点になりがちだ。顧客視点を失った「標準化」は独りよがりで、意味のないものとなってしまう。
●企業の中で「標準化」という課題に取り組むことは多いだろう。その前提となるのは、対象となる作業に求められる機能、あるいは商品・サービスの価値、顧客からの期待をまず「標準化」することだ。
●「標準化」への取り組みの本質的な価値は、まさにそこにある。いわゆる「ベストプラクティス」を追求することだ。各業務や商品・サービスの「ベストプラクティス」を追求していけば、必然的に「標準化」が達成されることにもなる。
■ 教訓 ■
あなたの企業が取り組んでいる「標準化」は、顧客視点に立ったベストプラクティスを追求したものとなっているだろうか。その前に、「顧客からの期待」を正確に把握することができているだろうか。その観点で、今一度、自社の「標準化」を見直してみよう。
(経営戦略考より)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
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本を旅立たせるブッククロッシング
情報源:日経MJ(流通新聞) 2007.12.05【16面】
◆インターネットの普及で、世界中の人たちとのコミュニケーションのハードルが非常に低くなった。さらにSNSの登場は、人と人とがつながることも面白さを実感することになった。
◆一方、ネット広告の市場が急拡大している。SNSのように、人がつながる、そして集まる場の価値もまた、急上昇だ。「つながる・集まる」コミュニティの形成は、ビジネスを成功させる条件としても重要だ。
◆「つながる・集まる」の重要性は、ネットもリアルも同様だ。それらを融合させた仕組みがあるとすれば、それもまた高い価値を持つに違いない。
◆5日付けの日経MJ(流通新聞)に、「ブッククロッシング」についての記事が掲載されている。聞いたことがあるだろうか。「気に入った本を街中に置き、ほかの人に自由に持ち帰って読んでもらう」活動だ。
◆読み終わった本を持ち寄り、自由に借り出していく取り組みは、以前から小規模で行なわれていたりする。大々的な活動は、米国で2001年3月に始まったという。この8月に、日本でも公式サイトがオープンしている。
◆単純に、本がいろいろな人の手に渡っていくだけではなく、ウェブサイトでそれを追跡できるというのが、この仕組みの面白いところだ。本という「わが子」を旅立たせる感覚を味わえる。
◆記事によれば、「韓国で放たれた本が英国、ドイツを経由して東京の江戸東京博物館に置かれていたこともある」という。こういう話を聞くと、自分も参加してみたくはならないだろうか。
「つながる・集まる」で生まれる価値
●この仕組みでは、自分の本に「ブッククロッシングに参加中」と書かれたID番号付きのシールを貼り、どこかに放置する。日本には現在、公式の放置場所である「公式ブッククロッシングゾーン」が23ヶ所あるという。
●本を持ち帰った人は、それをサイトに申告する。感想を書き込むこともできる。そうすることで、本を放った人は、自分の本の行方などを知り、楽しむ。
●読みたい本がある場合は、サイトで検索し、放置場所を知ることができる。米国ではスターバックスが公式ゾーンになっている。本があることで、来店客増加につながるだろう。ネットとリアルの融合による「つながる・集まる」のビジネス貢献だ。
●非常に興味深い取り組みだが、書籍のこのような流通が無償で行なわれていくようになると、出版社としては、あまり面白くないかも知れない。また、本を持ち帰っても、サイトに登録せず、自分の所有物にしてしまう比率は、かなり高いようだ。
●しかし、「ブッククロッシング」の日本語サイトを立ち上げた財津正人氏(45)は、「広島県に住む出版社の営業代行会社社長」だそうだ。出版社側の立場にある人物と言える。
●記事によれば財津氏は、「昨今の活字離れを食い止める手段がないかと考えており、『これをきっかけに活字文化の楽しさが広まれば』」とコメントしている。
●確かに、「ブッククロッシング」が面白いとなれば、本に対する関心は高まるから、需要を刺激することになる。市場縮小が問題となっているのなら、ナントカの穴の小さいことを言っていても、始まらないのかもしれない。
●「つながる・集まる」で、スターバックスのような店への集客につながるのも悪くないが、やはり出版業界に大きく貢献してこそ、意義が大きいはずだ。
●私的に無償で流通するというのは、かつての音楽業界におけるナップスターが思い起こされる。結果として、定額制配信という新しいビジネスモデルが生まれた。書籍の販売も、新しいビジネスモデルの導入を検討しても良いのではないかと思う。
■ 教訓 ■
あなたの企業が取り組むビジネスに、「つながる・集まる」仕組みを導入することができないか、検討してみよう。その楽しさは人々を引き付け、重要を喚起することにつながるだろう。
(経営戦略考より)
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利用者を囲い込むタクシー業界
情報源:日本経済新聞(東京) 2007.12.04【15面】
◆製品を「プロダクト」と「コモディティ」という二つの概念で区分することがある。簡単に言うと、「プロダクト」は固有の技術で差別化された存在であるが、「コモディティ」は、そうではない。
◆英語の「コモディティ(Commodity)」が「商品」と訳される場合、いわゆる「商品取引市場」で扱われるものであることを指す。金属材料や未加工農産物など、重さで売買されるような商品だ。
◆同じ金1キロなら、等しく金1キロの価格がつく。そこに差別化の余地はない。もしその1キロの金を、市場価格よりも安く提供するのなら、買い手が殺到する。
◆つまり、コモディティの世界では、価格だけで市場が反応するわけだ。だから、価格競争にさらされている商品は、「プロダクト」ではなく「コモディティ」だと言うことになる。
◆時間の経過につれて、製品は市場に浸透し、次々と競合も登場する。そうなると、製品はプロダクトからコモディティ化していく。企業側としては、製品のコモディティ化を嫌い、プロダクトと呼び得る新たな製品を開発することに取り組む。
◆4日付けの日本経済新聞地方経済面(東京)に、首都圏でのタクシー運賃引き上げに関する記事が掲載されている。記事は「競争激化は続いたままで、生き残りに向けて、ほかとはひと味違ったサービスや工夫で、利用者を囲い込む動きが出始めた」と指摘している。
◆これは、コモディティ化していたタクシーのサービスを、プロダクト化しようする取り組みだと言えるだろう。価格値上げは利用者離れが懸念される。それ以上の魅力を打ち出そうというわけだ。
コモディティをプロダクトにする
●規制緩和により、タクシー会社により運賃に差がつくようになった。とは言え、利用者としては、多少の例外はあるにしても、自由にタクシー会社を選べるわけではない。列に並び、来たタクシーに乗るだけだ。
●このような「購買行動」は、まさに「コモディティ」的だと言えるだろう。金1キロが等しく金1キロであるのと同様、タクシー1台は、等しくタクシー1台なのだ。
●もちろん、乗ってから「しまった」と思うこともある。ドライバー道を知らなかったり、態度が悪かったりするからだ。ドライバー個人の資質という面もあるだろうが、私の経験では、タクシー会社間の格差は歴然として存在する。だから出来れば、タクシー会社を選びたいと思っている。
●記事の最後に、日本交通の川鍋一朗社長のコメントが紹介されている。「タクシーは拾う時代から選ぶ時代に入った」とのことだ。まさに我が意を得たりという感じだ。
●コモディティは「拾われる」存在だ。どれでもいいから、手近なものを入手できればよい。プロダクトは「選ばれる」存在だ。「等しくタクシー1台」なのではない。
●タクシー会社の具体的施策として、記事はまず、「携帯電話のメールで配車を受け付けるサービス」や「自動音声システム」を紹介している。電話がつながりやすいことや、スムーズに配車してもらえるという点が、差別化になっている。
●外国語ができるドライバーを登録したり、旅行会社と組んだ観光タクシー、「親子連れや子供一人でも利用できる『子育てタクシー』」といった例も紹介されている。これらも、「等しくタクシー1台」を超えた存在だ。
●同じ金1キロも、美術品に加工すれば「プロダクト」になる。同様に、コモディティ化していたタクシーのサービスも、加工することでプロダクト化できる。
●コモディティ同士の競争で勝つ方法を考えていけば、結局は価格競争に陥らざるを得なくなる。そこから抜け出たいのなら、プロダクト化するという観点が必要となるわけだ。
■ 教訓 ■
あなたの企業が扱っている商品は、「コモディティ」だろうか、それとも「プロダクト」だろうか。当初は「プロダクト」だと思っていた商品も、現在は「コモディティ」になっているかも知れない。商品全体を見直して、「プロダクト」の比率を高めることを考えてみよう。
(経営戦略考より)
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ショッピングセンターに投票所
情報源:日経MJ(流通新聞) 2007.12.03【4面】
◆最近は、市役所などのホームページに民間企業のバナー広告を見かけることが多くなっている。自主財源の確保という名目で、ホームページ以外にも、自治体の発行する冊子や公用車両への広告出稿を受け付けていたりする。
◆規制緩和や民営化が進展していることを考えれば、一方でそのような取り組みも当然の流れなのだろう。「官」と「民」との間の壁は、かつてと比べれば、薄くなっているようにも思う。
◆両者が協力し合う取り組みについては、例えば「第三セクター」といった呼び方で知られている事業がある。「官」が第一、「民」が第二、両者の協業が「第三」というわけだ。
◆3日付けの日経MJ(流通新聞)に、「イオンは全国の自治体との連携を強める」という記事が掲載されている。「自社SC(ショッピングセンター)の利用を自治体に開放する方針を決めた」という。
◆これは、「政府が11月上旬、選挙の投票所の設置をSCなどにも認める見解を示したこと」が背景になる。選挙の投票と言えば、地元の小学校で行なうというイメージがあるから、SCで投票というのは、おもしろい。
◆イオンにとっては集客向上にもつながる施策と言えるが、むしろ投票率の向上に役立つであろうことが期待されているそうだ。「投票ついでに買い物」よりも、「買い物ついでに投票」の効果の方が高いだろう。
◆SCは地元住民に密着した存在だ。買い物も投票もそこで行なうということについては、あまり違和感はない。イオンにしてみれば、地元へのちょっとした貢献だから、良い取り組みだと思う。
公共の存在になることを目指す
●記事によれば、イオンの狙いは「公共スペースとしての存在を地域にアピールする」ことだ。地域での存在価値をアピールし、地元では「なくてはならない存在」になる。
●企業が戦略を考える上では、必然的に自社の「存在価値」に意識を向けることになる。「もし明日、この会社がなくなったとしたら、いったい誰が困るだろうか」
●その「困り度合」とでも言うべきものが、その企業の「存在価値」を示す尺度となるだろう。場合によっては、困るのはその会社の社長と社員だけなのかも知れない。
●もっとも、「存在価値」が高ければ安泰だというわけではない。先日、大きな話題となった英会話学校の倒産のおかげで、たくさんの生徒が困ることになってしまった。
●一般的に、企業規模が大きくなればなるほど、「なくなったら困る」という意味での「存在価値」は大きくなっていく。その分、責任も大きい。広く一般社会に与える影響の大きさが「存在価値」だとも言えるだろう。
●その行き着く先、究極の状態を示すキーワードが「公共」だということになるだろう。民間企業でも、電気・ガス、あるいは交通機関・通信といった事業を行なう会社は「公共性」が高い存在だ。
●そのような企業には、公共性が高いがゆえに、法律的な規制もかかったりするが、経営基盤としては確固たるものがある。世の中における「存在価値」を追求すれば、「公共」の存在になることが、一つの必然的な目標となるのだろう。
■ 教訓 ■
もしあなたの企業が、明日なくなってしまったら、誰がどれだけ困るだろうか。その「困り度合」があなたの企業の「存在価値」だ。どうせなら、「公共の存在」となることを目指そう。
(経営戦略考より)
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
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2007年のベンチャーキャピタル(VC)投資額は、前年比11%増の294億1,000万ドルと、01年以来最高の水準となった。07年の最大の特徴は、クリーンテクノロジー分野の投資増加で、同分野のVCには大手投資銀行が出資を行うなど注目が集まっている。懸念されたサブプライム問題の影響は今のところ軽微で、VCの投資回収手段である株式公開とM&Aは高水準で推移し、VC投資額は08年も増加が見込まれている。
(JETROより)
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政府の経済財政諮問会議(議長・福田康夫首相)が31日開かれ、福田内閣が取り組む新経済成長戦略の骨格が固まった。「つながり力と環境力」がキーワードで、成長重視の色彩が濃かった安倍政権と比べ、地域・企業間連携や経済と環境の両立など「共生」重視の視点を前面に打ち出したのが特徴。具体策を盛り込んだ全体像を4月にまとめ、政府の経済財政運営の基本方針「骨太の方針2008」に反映させる。
成長戦略は、「革新的技術創造」「グローバル」「全員参加の経済」の個別3戦略で構成。「革新的技術創造」では、温室効果ガス排出をゼロとする革新的な技術開発などを目指す「環境技術のトップランナー構想」を盛り込んだ。「グローバル」では対日直接投資倍増の目標達成に向けた環境整備や金融資本市場の競争力強化を柱として打ち出した。
また「全員参加の経済」では、女性や高齢者、若者の雇用拡大や安定化に取り組む「新雇用戦略の策定」や、消費者の側に立った規制改革の推進を重点項目に示した。
この日の会議では、米国や日本で景気後退懸念が高まっている現状を踏まえ、金融庁が昨年末にまとめた金融資本市場競争力強化プランなど、早期に実施が可能な項目は、4月の戦略取りまとめを待たずに実行することで一致した。
(Yahoo!ニュースより)
17日開かれた経済財政諮問会議では、御手洗冨士夫・日本経団連会長ら民間メンバー4人が経済成長を続けるための構造改革を議論する新たな専門調査会の設置を提案し、了承された。調査会は今夏、福田内閣が取り組む成長戦略の指針となる報告書をまとめる考えで、内需主導経済への転換を提唱した「前川リポート」(86年発表)の21世紀版を目指す。
国際協調のための経済構造調整研究会報告書(経構研報告)「前川リポート」(86年発表)
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報告書
昭和61年4月7日 国際協調のための経済構造調整研究会
内閣総理大臣 中曽根 康弘殿
国際協調のための経済構造調整研究会
前川春雄、大来佐武郎、田淵節也、赤沢璋一、大山昊人、長岡實、石原俊、加藤寛、細見卓、磯田一郎、香西泰、宮崎勇、宇佐美忠信、小山五郎、向坊隆、大河原良雄、澤邊守(17人)
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我々は昭和六〇年一〇月三一日、内閣総理大臣から、我が国をめぐる近来の国際経済の環境変化に対応して、中期的な視野から、我が国の今後の経済社会の構造及び運営に関する施策のあり方を検討するよう要請を受けた。
当研究会はこの要請を受け、今日まで約五か月間、合計一九回にわたり会合を開催し、自由な立場から討議を積み重ね検討を行ってきたが、ここにその結果を報告する。
一、基本認識
1、我が国経済の置かれた現状
戦後40年間に我が国は急速な発展を遂げ、今や国際社会において重要な地位を占めるに至った。
国際収支面では経常収支黒字が一九八〇年代に入り傾向的に増大し、特に一九八五年は、対GNP比で3.6%とかつてない水準まで大幅化している。
我が国の大幅な経常収支不均衡の継続は、我が国の経済運営においても、また、世界経済の調和ある発展という観点からも、危機的状況であると認識する必要がある。
今や我が国は、従来の経済政策及び国民生活のあり方を歴史的に転換させるべき時期を迎えている。かかる転換なくして、我が国の発展はありえない。
2、我が国の目指すべき目標
今後、経常収支不均衡を国際的に調和のとれるよう着実に縮小させることを中期的な国民的政策目標として設定し、この目標実現の決意を政府は内外に表明すべきである。
経常収支の大幅黒字は、基本的には、我が国経済の輸出指向等経済構造に根ざすものであり、今後、我が国の構造調整という画期的な施策を実施し、国際協調型経済構造への変革を図ることが急務である。
この目標を実現していく過程を通じ、国民生活の質の向上を目指すべきであり、また、この変革の成否は、世界の中の我が国の将来を左右するとの認識が必要である。
これらを通じ、我が国の経済的地位にふさわしい責務を果たし、世界経済との調和ある共存を図るとともに経済のみならず科学技術、文化、学術面で世界に貢献すべきである。
我が国の目指すべき目標を実現するため、当研究会は以下の基本釣考え方に基づきその具体的方策を提言する。
3、堤言に当たっての基本的考え方
提言に当たっては、自由貿易体制の維持・強化、世界経済の持続的かつ安定的成長を図るため、我が国経済の拡大均衡及びそれに伴う輸入の増大によることを基本とする。
(1)市場原理を基調とした施策
「国際的に開かれた日本」に向けて「原則自由、例外制限」という視点に立ち、市場原理を基本とする施策を行う。そのため、市場アクセスの一層の改善と規制緩和の徹底的推進を図る。
(2)グローバルな視点に立った施策
世界経済の持続的かつ安定的成長によってのみ、日本経済の発展が得られるとの考え方に立ち、我が国の経済構造の是正に自主的に取り組む必要がある。と同時に、世界経済の発展には、各国の努力と協力が不可欠であり、構造調整などの政策協調の実現が必要である。
(3)中長期的な努力の継続
経済構造の是正並びに体質改善については、調整過程が中長期に及ぶため、息長く努力を継続していかなければならない。
しかし、施策の着手については早急にこれを行う必要がある。
二、提言
国際協調型経済を実現し、国際国家日本を指向していくためには、内需主導型の経済成長を図るとともに、輸出入・産業構造の抜本的な転換を推進していくことが不可欠である。同時に、適切な為替相場の実現及びその安定に努め、また、金融資本市場の自由化・国際化を一段とおし進めていく必要がある。さらに、国際協力により世界へ積極的に貢献していくことも重要である。これらの実施に当たっては、税制を含む財政・金融政策の役割も重要であり、特に貯蓄優遇税制については、抜本的に見直す必要がある。
1、内需拡大
外需依存から内需主導型の活力ある経済成長への転換を図るため、この際、乗数効果も大きく、かつ個人消費の拡大につながるような効果的な内需拡大策に最重点を置く。
(1)住宅対策及び都市再開発事業の推進
住宅政策の抜本的改革を図り、住宅対策を充実・強化する。特に、大都市圏を中心に、既成市街地の再開発による職住近接の居住スペースの創出や新住宅都市の建設を促進する。併せて都市機能の充実を図る。
その際留意すべき事項は下記の通りである。
民間活力の活用を中心に事業規模の拡大を図る。そのためには、規制緩和の推進、呼び水効果としての財政上のインセンティブが必要である。
住宅減税の拡充・強化。
地価の上昇を抑制するための措置を講ずる。例えば、線引きの見直し、地方公共団体による宅地開発要綱の緩和、用途地域、容積率の見直し等。
地権者調整の迅速化を図る。
(2)消費生活の充実
経済成長の成果を賃金にも適切に配分するとともに、所得税減税により可処分所得の増加を図ることが個人消費の増加に有効である。また、労働時間の短縮により自由時間の増加を図るとともに有給休暇の集中的活用を促進する。労働時間については、公務・金融等の部門における速やかな実施を図りつつ、欧米先進国なみの年間総労働時間の実現と週休二日制の早期完全実施を図る。
(3)地方における社会資本整備の推進
地方自治体による資本形成の大幅な増加を図ることは、内需拡大の効果を全国的に広げるために不可欠の政策である。そのため、地方債の活用等により地方単独事業を拡大し、社会資本の整備を促進する。
2、国際的に調和のとれた産業構造への転換
国際的に調和のとれた輸出入・産業構造への転換は、基本的には市場原理を通じ推進されるものであるが、次の施策の推進によりその促進を図るべきである。
(1)産業構造の転換と積極的産業調整の推進
国際分業を促進するため、積極的な産業調整を進めなければならない。
このため、中小企業等への影響に配慮しつつ、積極的に産業構造の転換を推進する必要がある。この関連で、現在法律によって推進中の構造改善については、その早期達成を期する。さらに、石炭鉱業については、地域経済に与える深刻な影響に配慮しつつ、現在の国内生産水準を大幅に縮減する方向で基本的見直しを行い、これに伴い海外炭の輸入拡大を図るべきである。
また、産業転換を進めるに当たっては、技術開発、社会及び経済の情報化及びシステム化、自由時間の増大と消費構造の多様化に伴うサービス産業の発展等を促進する必要がある。
(2)直接投資の促進
海外直接投資は、我が国の対外不均衡の是正と投資先国の経済発展の上で重要な役割を果たすものである。近年、海外投資は急速な拡大傾向にあるが、今後、国内雇用・経済への影響等に配慮しつつ、これを積極的に促進すべきである。このため、二国間投資保護協定の締結促進、海外投資保険制度の拡充、国際投資保証機構(MIGA)への参加、その他政府の支援措置の強化を図る。
また、開発途上国における投資環境整備のための経済協力の拡充を図ることも必要である。
一方、対日直接投資についても、金融措置・情報提供の充実等により、積極的に推進する、さらに、技術交流、第三国市場協力を含めた産業協力及び民間を主体とした産業協力機関の設立など人的交流の促進を積極的に推進すべきである。
(3)国際化時代にふさわしい農業政策の推進
我が国農業については、国土条件等の制約の下で可能な限りの高い生産性を実現するため、その将来展望を明確にし、その実現に向けて徹底した構造改善を図る等、国際化時代にふさわしい農業政策を推進すべきである。この場合、今後育成すべき担い手に焦点を当てて施策の集中・重点化を図るとともに、価格政策についても、市場メカニズムを一層活用し、構造政策の推進を積極的に促進・助長する方向でその見直し・合理化を図るべきである。
基幹的な農産物を除いて、内外価格差の著しい品目(農産加工品を含む)については、着実に輸入の拡大を図り、内外価格差の縮小と農業の合理化・効率化に努めるべきである。
輸入制限品目については、ガット新ラウンド等の交渉関係等を考慮しつつ、国内市場の一層の開放に向けての将来展望の下に、市場アクセスの改善に努めるべきである。
3、市場アクセスの一層の改善と製品輸入の促進等
(1)市場アクセスの一層の改善
アクション・プログラム(関税、輸入制限、基準認証、政府調達等)の完全実施を促進する。また、市場アクセスの一層の改善を図るため、市場開放問題苦情処理推進本部(O.T.O.)については、その法制化の検討を含め、機能を強化する。
(2)製品輸入等の促進
製品輸入の促進については、現地生産、中間財・製品の輸入拡大等、国際分業化に資する海外投資をはじめ、構造的諸対策の着実な実施と併せ、更に積極的に取り組むべきである。特に、流通構造の合理化の促進、流通・販売に係る諸規制の見直しを行うとともに、不公正な取引の防止等独禁法の厳正な運用(注)、外国商標に係るものその他の不正商品を排除するための国内体制の整備を図る。
(注)国際契約届出の監視。不当な排他的取引等に対し厳正に対処。並行輸入を不当に阻害する行為の監視。
また、国民に対する輸入促進キャンペーンの強化、海外に対する流通・市場についての情報提供の充実等製品輸入促進策の整備を図るとともに、開発途上国からの製品輸入拡大に資する経済協力の拡充、民間ベースの技術移転等を促進する。
(3)節度ある企業行動
シェア拡大第一主義に傾きがちな企業行動が摩擦を発生させる可能性が大きいこと等にかんがみ、我が国企業においても国際的責任を自覚した行動が望まれる。
4、国際通貨価値の安定化と金融の自由化・国際化
(1)適切な国際通貨価値の安定と維持
内外需バランスの実現には為替市場がファンダメンタルズを反映したかたちで安定することが不可欠である。政策運営上もこれに重点を置いていく必要があるが、為替安定は我が国の政策努力のみでは達成不可能であり、国際的な取り組みが必要である。
現状においては、変動相場制の下で安定の仕組みを考えざるを得ないが、この場合基本的には先進国経済のパフォーマンスに大きな不均衡のないことが為替相場安定の基盤であり、このためには、高度の政策調整が求められる。しかし、市場はファンダメンタルズを常に反映するとは限らず、関係国の協調と介入がその是正に有効である。
基本的な経済政策の国際的斉合性を確保するとともに、各国協調の経験の積み重ねにより将来の安定した仕組みに発展させる努力が必要である。
(2)金融・資本市場の自由化と円の国際化
金融・資本取引の自由化に伴い取引が国際的規模で行われており、我が国も経済的規模にふさわしい金融・資本市場を確立すべきである。これが円の国際化の実現につながることとなる。
このため、金融・資本取引の自由化を更に推進し、非居住者による資金の調達・運用の両面での取引拡大を図るべきである。
従来から、資金調達に比し運用面の国際化が立ち遅れており、今後、資金運用市場機能の整備を進め、調達・運用両面のバランスが確保されることが不可欠である。
資金運用市場強化のためには、
投資資産の多様化。特に短期金融市場の整備が喫緊の課題である。
流通市場の拡大・強化。取引の国際化に伴う制度及び取引面の国際的な斉合化、なかんずく、税制面での国際化が必要である。
5、国際協力の推進と国際的地位にふさわしい世界経済への貢献
国際協力の推進と世界経済への貢献のため、所要の財源につき適切な措置を講じ、以下の施策を実施する。
(1)国際協力の推進
1.開発途上国からの輸入拡大
開発途上国における輸出産業の質的改善と振興に資する我が国からの技術移転と投資増大、市場開拓努力に対する協力の強化等により製品輸人の促進を図る。
2.累積債務問題への対応
金利水準低下への努力の推進、開発途上国への公的資金フロ一の拡充、国際開発金融機関の資金基盤の強化及びその機能の一層の効率化、累積債務の民間金融機関に及ぼす影響についての配慮について、他の先進諸国とともに努力すべきである。
3.経済・技術協力の推進
政府開発援助(ODA)の拡充については、現行中期目標の早期達成に極力努力する。また、民間援助団体(NGO)の活用も重要である。経済、技術協力の内容については、技術協力の拡充、援助人員の養成等ソフト面の重視、グラント・エレメントの改善、混合借款の規制、アンタイド化の推進等を図る必要がある。
4.科学技術・文化面での国際交流の推進
21世紀に向けて新たな科学技術の創造に積極的に貢献する。このため基礎科学技術研究開発を進めるとともに、この分野における国際研究協力を推進する。
海外における日本語普及、日本研究の促進、人物交流の推進、国際放送の強化等を図る。
国際化時代に対応するため、学術研究機関の開放、外国人教師・留学生の受入れ、帰国子女受入れ体制の整備等を行う。
(2)新ラウンドの積極的推進
途上国の関心事項に積極的に対応するとともに、サービス貿易、知的所有権問題等新分野の国際ルールづくりに積極的に参加する。さらに、ガットヘの信頼性を回復するためのガットルールやガット体制の強化を図る。
なお、工業製品関税に関するアクション・プログラムの決定に従って、積極的に関税交渉が推進されることを期待する。
6、財政・金融政策の進め方
以上の提言の実施に当たり、財政・金融政策の果たすべき役割は重要である。
財政政策の運営に当たっては、赤字国債依存体質からの早期脱却という財政改革の基本路線は維持すべきであるが、財源の効率的・重点的配分、民間活力の活用、規制緩和等の工夫を図り、中長期的に、バランスのとれた経済社会を目指し機動的な対応を図る必要がある。
税制については、公平・公正・簡素・活力・選択に加え、国際的見地から見直すべきである。上記の原則に照らし、貯蓄優遇税制については、非課税貯蓄制度の廃止を含め、これを抜本的に見直す必要がある。
金融政策の運営に当たっては内外通貨価値の安定を確保しつつ、内需主導型経済の実現に向け、機動的に運営することが必要である。
7、フォロー・アップ
当研究会の提言について、政府において早急に必要な検討を行い、所要の措置をとり、また、その実施状況を適切にフォロー・アップするため所要の体制整傭を図ることを強く期待する。
三、むすび
我が国の社会経済構造を国際社会に調和したものに変革するという課題の実現に当たっては、政府に課せられた責務はもとより重大であるが、国民ひとりひとりが、国際社会に対する積極的貢献こそ我が国の発展の前提条件であることを明確に認識し、今後、国民的課題として全力を傾注して取り組んでいくことが不可欠である。政府においては、上記の提言の実施について国民の理解と協力を求めつつ、最大限の努力を払われるよう強く期待する。
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
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中国製冷凍ギョーザによる中毒の発生で、各地の保健所などに冷凍食品を食べて体調不良になったと訴えた人が31日までに、34都道府県で400人を超えたことが時事通信社のまとめで分かった。
大半はすでに回復しており、深刻な健康被害を訴えた人はほとんどいない。各保健所では残った食品の提供を受けるなどして検査しているが、これまでに千葉、兵庫両県で中毒症状を引き起こしたメタミドホスなど有毒成分が検出された例はない。
申告者が最も多いのは千葉の53人で、次いで福岡44人、埼玉41人、神奈川39人など。
(Yahoo!ニュースより)
今回の中国製冷凍ギョーザの問題では、関係機関の情報がうまく集約されず、対応の遅れにつながったことも問題となっている。
東京都や品川区によると、兵庫県高砂市で1月5日、JTFが中国から輸入した冷凍ギョーザを食べた家族3人が、有機リン中毒を疑わせる症状を発症しているとの連絡が、同7日に同県から都に寄せられていた。
都はこの情報を、JTFの本社がある品川区に伝えて調査を要請し、同区保健センター職員がJTFの食品管理室に電話で聞き取り調査を行ったが、その際、JTFからは、〈1〉2007年6月、消費者から「ギョーザを食べて体調不良になった」との電話が、JTFの販売店にあった〈2〉同年8月、居酒屋から「ギョーザを食べた客が味がおかしくて吐いた。下痢もしている」と届け出があった--ことが報告されていた。当然、品川区の担当者は都にもこの情報を伝え、兵庫県にも連絡されている。
しかし、行政側が兵庫県のケースとこの2件を、結びつけて対応を取ることはなかった。その後、22日には、中国の同じ工場で製造されたギョーザを食べた千葉県市川市の家族5人が、吐き気や下痢の症状で病院へ搬送される事故が発生。都と品川区は30日になってようやくJTFに立ち入り調査に入り、警察当局やJTなども事実を発表した。
都は31日になって、7日に兵庫県から連絡を受け、品川区側に調査を依頼した際、農薬中毒症状を示す書類を誤ってファクスしていなかったことを明らかにした。都は食中毒が起きた状況などを示した4枚の報告書をファクスで受け取り、同区保健センターにJTFへの調査を要請するとともに、この報告書もファクスしていた。しかし、「患者の血中コリンエステラーゼ活性が低くなっている。縮瞳(しゅくどう)もみられる」と、農薬中毒を疑わせる症状を記載した4枚目の報告書を送らず、誤って問題の商品の写真を送付してしまったという。 お役所仕事ここに極まれる。
エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
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少し前まで財布の中に入れて自慢できるカードといえば、ゴールドに輝くクレジットカード(ゴールドカード)であったが、近頃ではそれがプラチナカードやブラックカードに変わっている。プラチナ以上のクレジットカードは、自ら申し込むのではなくて、カード会社からのインビテーション(招待)を受けて初めて持つことができる。プラチナカードの年会費は5万~8万円と、近頃では年会費無料のカードもたくさんある中で、高価なカードといえるが、それを持ちたがる人が増えている。最上級のブラックカードはともかくとして、プラチナカードは特に富裕層ということでなくても、頻繁にカードを利用する人ならば普通のサラリーマンでもインビテーションが届くところまで敷居は低くなっている。
これと安いカードとの違いは、「カード会社に選ばれた者」というステイタス感が高いのは当然だが、ただそれだけでは月々のコストが割高なカードをわざわざ所有するための理由としては弱い。では何に期待してプラチナカードを持つのかといえば、プラチナ会員だけに優遇された特別なサービスやもてなしである。たとえば、旅館やホテルを予約する際に、同じ宿泊費のままで部屋をグレードアップしてもらえたり、有名レストランへ優先的な予約が取れる、飛行機はエコノミークラス運賃でもビジネスクラスにアップグレードしてもらえる、ゴルフ場のプレイ代が無料になる、といった具合だ。飛行機でよく旅行や出張をする人であれば、8万円の年会費を払ったとしても上級サービスの特典利用で元が取れるという算段である。
そしてもう一つ、プラチナ以上のカードに付いている特徴的なものが「コンシェルジュデスク」である。これは会員専用の24時間コールセンターで、上記のようなサービスを利用したい時には、電話を一本かけるだけであとはコンシェルジュ(執事の意味)がすべて面倒な手配をしてくれる。最近では宿泊やチケットの手配も、自分でネット検索をすればオンライン予約をすることができるが、その際に何度も会員登録をしろと画面が要求してきたり、入力ミスでなかなか予約ができなかったりと、意外と煩わしくてイライラするものだ。
一方、コンシェルジュデスクでは、生身のオペレーターが丁寧に対応してくれて、難しい依頼をしても嫌がられることがない。「今日の夜に個室が空いていて、帰りにゲスト用のおみやげが用意できるレストランを探してほしい」「家族が急病で寝込んでしまったが、往診してもらえる医者を探せないか?」など、標準的な対応からは外れた依頼や相談にも応じてもらえる。もちろんすべての顧客に対して、そんな手間のかかる対応はできないため、上位の顧客のみに限定したVIP専用の窓口がコンシェルジュデスクなのだ。
■VISAプラチナカード
元々はホテルの利用客に対する高級な付加価値サービスとして提供されてきたものだが、近頃ではホテルやカード会社に限らず、優良顧客向けにコンシェルジュデスクを設ける動きが高まっている。トヨタではレクサス車の中にボタン一つで「レクサスオーナズデスク」を呼び出せる機能を搭載しているし、米国では1台2万ドル(2百万円)以上するような携帯電話がセレブの間で人気になっている。普通の携帯と何が違うのかといえば、専用のコンシェルジュデスクに繋がるようになっていて、いつでもオーナーの秘書役を担当してくれるのだ。
2百万円の携帯電話は極端にしても、忙しくて時間を無駄にしたくない人にとっては、コンシェルジュ付きのサービスには、旧来のようなセルフサービスより多少割高でも利用したいというニーズが次第に高まっている。それは特別な富裕層ばかりではなく、普通のサラリーマンや主婦の間にも潜在的なニーズはある。それに向けて企業はどんなサービスを仕掛けてゆけばよいのか?それを考えていくことにしよう。
この記事の核となる項目
●決してノーといわないコンシェルジュデスクのサービス
●VIP顧客の専用窓口、コンシェルジュデスクの代行ビジネス
●コンシェルジュデスクを代行する業者の存在
●在宅スタッフによるコンシェルジュデスクの仕組み
●不足するコンシェルジュ人材の育成ビジネスと個人秘書の開業
●業界毎に専門化していくコンシェルジュサービス
●医療分野のコンシェルジュサービス
●住宅分野のコンシェルジュサービス
●コンシェルジュビジネスの要となる人材育成
●フリーとして独立するコンシェルジュ~個人秘書へ
●共働き世帯が健康志向で選ぶパーソナルシェフサービス
(JNEWS.COMより)
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「旅行」といえば家族や友人と観光地を訪ね歩く楽しいイメージがある。年末年始やゴールデンウィークのような長期休暇の過ごし方としても「旅行」は最も人気が高い。それでは実際に日本人がどのくらい旅行をしているのかというと、国土交通省の統計によれば、日本人は一人あたり1年間に約 1.8回の観光旅行をしていて、年間の宿泊数は2.94泊というデータが報告されている。旅行好きを自称する人が多いわりには、意外と観光旅行をする機会というのは少ないというのが実態のようだ。
その一方で“新たな旅行市場”として急速に伸びているのが「ビジネス出張」の分野である。最近の新幹線はビジネスマンばかりで占められていて、観光旅行者のほうが少ない。その辺りはJRでも心得ていて、新幹線の広告宣伝は頻繁に出張をするビジネスマンにターゲットを定めている。
バブル崩壊後は経費節減のために企業の出張が控えられ、テレビ会議などの利用が増えるとの予測もあった。しかし実際には、むしろ出張は増える傾向にある。というのも、経費削減がまず地方の支社や営業所の廃止という方向に向かったからだ。営業所がなくなった分、客先対応として本社からの出張が増えている。じつは国内での旅行者動向をみると、観光旅行や社員旅行は横ばいか減少傾向にあるのに対して、出張旅行が伸びていて旅行市場のけん引役となっていることが、(財)日本交通公社の最近のレポートで明らかにされている。同レポートによれば、2006年10~12月間の国内旅行宿泊者数は延べで 5,859万人で、そのうち出張旅行者が1,503万人と3割近くを占めている(個人観光旅行者は2,827万人)。
しかもインターネットからの旅行申込みということになると、さらに出張旅行者の割合が高くなり、宿泊予約サイトでは利用者の約半数(5割)がビジネス出張での用途だという。この動向からすると「旅行ビジネスのターゲットは一般の観光客」というという固定概念は捨て去るべきで、今後はもっと「出張旅行者」に目を向けなくてはいけないことに気付く。
では、ビジネスマンが出張する際にどんな手順を踏むかというと、新幹線や飛行機のチケットをオンライン予約、次に宿泊予約サイトで自分の好きなホテルを探して予約するといった手順を踏んでいる。出張経費の算定方法は、それぞれの会社によって異なるが、厳格な出張経費の管理ができている例というのは意外と少ない。出張する社員は、会社から正規の航空チケット代を経費として請求しておき、実際には格安チケットを購入して、その差額を小遣いにするという方法は、公務員の世界でもよくおこなわれるテクニックだ。また会社の経費で取得した航空マイレージやホテルの割引ポイントは、本来は会社の資産になるはずだが、そこまで徹底されている会社は少ないだろう。
そんな状況からすると、出張旅行市場には魅力的な商機が潜んでいるはずだ。昨今では観光客向けの旅行代理店を経営したところで利益率は雀の涙ほどだが、出張旅行を専門とした旅行サービスなら、もっと利益率の高いビジネスが展開できる余地が十分に残っている。ところが日本ではまだ「出張専門の旅行サービス」が業界として確立していない。
この記事の核となる項目
●出張手続きを専門にした旅行予約サービス
●出張経費の精算方法からみた旅行予約市場の捉え方
●出張専門予約代行サービスの仕組み
●旅行代理店とは異なる出張専門旅行会社のビジネスモデル
●ビジネストラベルに特化した旅行代理店ビジネス
●出張管理会社のビジネスモデルと収益構造
●出張で貯まるマイレージ資産は誰のものか?を巡る裏事情
●マイレージポイントによる出張族の獲得競争
●個人の出張者を囲い込みたい旅行業者の動き
●社員へバックマージンとして流れる出張経費のカラクリ
●忙しい現代人が追求する"時間の経済性"で高まる予約権の価値
(JNEWS.COMより)
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顧客は営業マンの訪問は嫌なのか
7年連続の増収・増益を記録しているリコーは、消費不況のおり同業他社の垂涎の的だ。とはいえ、業績に貢献しているのは海外部門の好調で、国内での販売は厳しい。しかし、そんな中でも、この2年間、「バブル期並み」という好業績を維持する営業部がある。リコーの販売会社、東京リコーの城南営業部だ。
東京の山手と下町の要素が混在する城南地区──。ビジネス街があると思えば、昔ながらの町工場も高級住宅地もある、文字どおり、東京の縮図ともいえる地域だ。東京リコー城南営業部は53名の陣容で、品川区、大田区、目黒区、世田谷区をテリトリーとして法人営業に動く。
その感触を部長の山田雅之(44歳)は「いいですね。すごくいい。われわれは2000年に『新販売に挑戦!』をスローガンに、営業手法の徹底した改革を行いました。以来、売り上げも利益も2ケタの伸びですから。1998、99年の低迷期に比べたら1.5倍の数字になりますよ」と胸を張る。
こう話す山田には“負の原点”ともいうべき苦い思い出がある。城南営業部に赴任してきた98年当時のことだ。長年の得意先だった、品川区の中規模メーカーに納入していたコピー機5台が、そっくりライバル会社に引っくり返されたのである。予期していなかった事態だけにショックだったという。
「『もうリコーさんのような古い体質の会社は選びませんよ』と先方に言われました。ライバル社は、電子メールやインターネットを使いスマートに提案している。
『高い安いではありません。このほうが当社も楽なんです』と。いわば、私たちが大事にしてきた、お客さまへ日参する営業文化が否定されたのです。これは、やり方を変えないと大変なことになると震えがきました」
この案件だけでなく、当時は他社に顧客を奪われることが多く、敗戦状態だった。営業部内にある7つの営業所の売り上げも落ち込んでいた。
「98、99年というのは、多くの企業が職場にITを導入した時期で、業界としてはそんなに悪い時期ではなかった。しかし我々は、お客さまのそういう変化を読めず、今までのやり方で営業をやっていたわけです」
市場のニーズは構造的に変化しつつあった。コピー機などの単独ニーズから、社内システム構築の総合的な提案能力が期待されるようになったのだ。
「ものを売ろうとしても駄目。顧客の求めているものは何なのか、という顧客志向の営業へと、発想を転換することが必要だと痛感したわけです」
そのバックボーンのひとつは、99年にリコーが実施した、顧客企業へのアンケートだった。最も好ましい営業の手段を尋ねると、「訪問セールス」という答えが55%、「電話」が23%、「ネット」が22%だった。山田はこの結果を見て危機感を感じたという。「我々は100%足でやっていました。ということは、訪問がいいという以外の、45%のお客さまには私たちの営業は嫌がられていたのでは──」。
得意先のメールアドレスを集めろ!
改革の具体策として山田がまず注目したのは、インターネットだった。前出の品川の会社をはじめ、「メールしてくれたほうが助かる」という声を多く聞いたのだ。「今までのやり方よりメールによる対応を望む顧客が増えているのは間違いないと感じていました」と山田は振り返る。1979年に入社。城東地区を皮切りに、台東営業所で営業マンとしてのスキルを磨いてきた経験がいわせる実感だった。
そこで、山田が発した指示が「得意先のメールアドレスを集めろ!」だった。2000年1月のことである。
およそ1万5000の顧客を持つ同営業部だが、営業マンの手元にある名刺を改めて見たところ、300社ほどの名刺がすでにアドレスを刷り込んでいた。インターネットが予想以上に浸透していることに気づかされた山田は、全営業マンに得意先関係者との新たな名刺交換を指示した。その結果、2月末までに約800件が確保できた。
もともと、リコーの営業は大手企業だけでなく中堅・中小を多く顧客に持つことから、顧客企業との濃密な人間関係を大切にする“熱い”体育会的なノリを持つ。このことは本社社長の桜井正光が提唱する、「火のように燃えて挑戦し続けよう」という企業理念「ファイア文化」にも通じる。城南営業部のトップセールスで大井営業所係長補佐を務める貝崎圭介(37歳)も、その社風を体現した一人だ。
とにかく貝崎は、メールアドレス入手に走り回った。「最初は半信半疑でした。私たちも、名刺にアドレスが刷り込まれたばかりでしたから。ところが、20数件に確認すると、約半分が持っていた。えっ、こんなところでパソコン使ってたの、という感じでした」と驚きを隠さない。もともと負けず嫌いの貝崎は、ビジネスチャンスをむざむざ潰してしまったと悔しがる。「本来ならリコーが売ることができたはずのパソコンを取られていたんですからね」。
しかし、確かに顧客はインターネットでの取引を求める意思をかすかながらも示していたのである。
こんなことがあった。ある得意先を貝崎が訪問すると、顔見知りの社員が「貝崎さん、タイミング悪いよ」と言う。欲しい品物があり、他社がメールで送ってきたカタログの中にそれがあったので、渡りに船とばかりに購入したというのだ。完全なチャンスロスだ。また、小規模な企業のトップから「恥ずかしいけれど、Eメールについて教えてくれる? 今さら社員にも聞けないし」といった相談を個人的に受けることもしばしばあったという。予想以上にネットやメールは受け入れられていたのだ。貝崎にしてみれば、ちょっとしたカルチャーショックだったろう。
こうした思いは山田も同じだった。「この作業を通じて、実は顧客のことをあまり知らなかったのだと気づいてくれたはずです」。では、次の一手は何か。山田は実にうまい指示を出した。「物を売るな。顧客を調べてこい!」と。
会社の規模や業績、業界での位置付け、コンピュータ環境とその問題点、さらに担当者についても調べた。顧客が必要なシステム提案を、顧客が望むタイミングに、顧客が求める手法でアプローチするためだ。
面白いのは、購入決定権を持つ担当者の年齢を明記させたことだ。あまりにも高齢だとコンピュータネットワークのメリットやシステムを説明しても理解できず、成約には結びつかない。最もダイレクトに反応してくるのは30代後半から40代の管理職である。彼らの理解を得て、購買意欲が高まるよう効果的な営業を仕掛けていく。
城南営業部でのIT導入は決済など事務のスピード化という副作用も招き、それが顧客満足に直結した。山田の号令のもと意識改革を図った2000年、同営業部は2ケタの増収増益となる。
コピー機5台を奪われた品川の会社から受注を取り返すのにも時間はかからなかった。「このお客さまにはどうしても認めてほしかった」と語る山田は、契約が切れた後も担当営業マンを通わせ続けた。待ちに待った次回買い替えの知らせを受けた同営業部の対応は迅速だった。提案するシステムの構築から検証、見積もりまでをまとめ上げ翌朝一番に回答。他社の回答を待たずにリコーが受注した。
商品力が強い今こそ営業力を磐石に
ITの威力を実感した貝崎だが、基本はやはり足での訪問だと言う。
「普段の人間関係がうまくいっていないと、いきなりメールを送っても読んでもらえません。まず読んでもらえる人間関係の構築が大前提です。私にしても得意先であればあるほど、会わないと不安になります。実際、1日の訪問件数は今も30件ぐらいで、それほど変わらないんです。ただ、無意味な訪問がなくなり、営業の質がかなり高くなっていますよ」
貝崎は、新人の時代は1日100件の訪問をこなした。その意味で“ドブ板セールス”は、彼のDNAに染み込んでいると言えるだろう。そこに、ITという近代兵器が加わったと思えばいい。しかも、それは貝崎に新しい営業の醍醐味を味わわせもした。「顧客に合わせて考えたシステムを提案して、発注を受けたときは本当に嬉しかった。これまでとはまったく違った成約でしたから」と言う。
ライバル社の脅威について尋ねてみると「現場で、他社の営業さんとあまりバッティングしません。お客さまに話をきいても『担当がわからない』とか『あまり来ない』という声もききます。商品のブランドに頼って営業努力を怠ったのでは」と、自信が窺われる。貝崎は昨年の4月から年末までで、現在の主力商品である多機能プリンターを30台売り切ったという。
城南営業部の改革は、従業員満足という点でも、思わぬ結果を生んだ。地を這うような訪問活動を繰り返していたときとは違い、無駄がなくなり商談の効率がよくなった。社内でトップクラスの営業成績を挙げながら、「以前より早く帰宅していますし、お休みも多くいただいています」と、貝崎は、趣味のロングボードで日に焼けた顔をほころばす。
城南営業部が、好業績を維持しているのは、これまで培ってきた筋金入りの営業マン魂と、IT戦略も導入した徹底した顧客志向が相乗効果を生んだといえよう。が、絶えざる改革への意思も窺い知れた。
「もちろん、さらなるブラッシュアップはあたりまえです。顧客の要望に応えるため、今後も、我々は変革を続けていきますよ。今は、リコーの商品力も他社と比べて強い。有り難い武器を戴いているうちに営業力を磐石にしたい。負けませんよ」と山田は自信をのぞかせた。
(PRESIDENT2002年3.4月号より)
ブログ村 起業・独立
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エンジェル投資総研は、シードマネー集めに難航している起業家に対し、投資・融資をしてくれるエンジェル投資家を募集し、出会いの場を創出しています。
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1996年11月に立ち上げられた小仲律子(31歳)の「Cave de vin 小仲酒店」は、ワインに関するホームページのパイオニア的存在といえる。
「酒屋のおじさんって、仕事のとき、メーカーからもらったジャンパーを着る人が多いでしょ? そういう美意識には小さい頃から耐えられへんかった。そやから親には『ブティックみたいなお洒落な店やったらやってもいい!』と突っ張っていました」と語るように、小仲のホームページはお洒落感覚に満ちている。
その最たる例が「ワインと音楽」。
「このワインを飲むときはこのCDを聴きながら!」と、それぞれのワインに合った音楽を紹介するユニークな企画だ。ほかにも「今月のおすすめワイン」や「お父さんのためのワイン講座」など実用的なコンテンツも人気が高く、現在、ワイン通信の登録者は3200人。一日のヒットが1700~2000。月額200万~300万円の売り上げを誇る。
小仲が家業を継ぐまでには紆余曲折があった。高校卒業後、米国の短大に入学。卒業後は東京の商社に就職した。バブル末期で給料も高かったが、仕事自体は全然面白くなかった。
その頃、二人の兄は医学系の学校に進み、父・康夫にとって、跡継ぎは彼女しかいなくなってしまっていた。
「仕事を辞めて習い事でもしたいなと思っていたとき、父に『サントリー・フードビジネススクールに行ってみないか』と誘われて……」
92年、小仲はスクールに通うため関西に戻り、1年でワイン・アドバイザーの資格を取得。彼女はついに家業を継ぐ決心を固めた。
2年間フランス語を習い、25歳のとき、フランスのボルドーの商工会議所の教育機関(I.P.C.Vins)に入学。帳簿の付け方やワインの管理、醸造学に至るまで、ワインに関するあらゆる知識と経営学をみっちりと叩き込まれた。そして、95年、プロとしての本格的な知識を身につけた小仲が帰国してみると、店の経営はかなり悪化していた。お洒落な店づくりどころか、店の存続の危機に直面してしまったのである。
そんな彼女が、初めてインターネットと出会ったのは96年6月だった。
「知人に近所のインターネット・カフェに案内されたとき、遊びで、大好きやった音楽劇『ロッキー・ホラー・ショー』を検索してみたら、ファンクラブが世界中にぶわーっと出てきたんです。かなり興奮して、『これは商売にも使える!』って直感しました」
商社時代からマックを使いこなしていた彼女は、同年11月に独学でホームページを立ち上げた。初めのうちこそ反応は少なかったが、その後のネットブームもあって、売り上げは着実に伸びた。
現在では、店の総売り上げのおよそ四割をネット販売が占めているという。
モール出店から1年で、月商1800万円達成
99年2月26日にショッピングモール「楽天市場」へ出店した「ワイナリー和泉屋」は、参加してまだ1年余りという短期間で、今年4月の販売実績が約1800万円、販売個数約3000個、アクセス数15万強という実績を挙げた。
「売り上げの5~6%だったワインが、今は50~60%を占めています」
と語る取締役の新井治彦(42歳)だが、実は、意外なことに、もともとワインが好きではなかったという。
高校、大学時代は剣道、大学卒業後はスキーに打ち込むスポーツマンだった新井は、88年、29歳の結婚を機に、家業を継ぐことを決意。当時、コンビニエンスストアに貸していた店舗を直営店にし、酒販店免許を返してもらって店の裏の倉庫で酒店を再開した。
「どうせやるなら新しいやり方で……と、ディスカウンターを始めました」
当時はまだ、酒屋のディスカウンターが珍しかったこともあり、売り上げは前年比20%の伸びを続けた。が、数年も経つと、伸び率は下がった。
「地域密着型だから、結局、売り上げは横這いになりました。そうなると、『ディスカウンターはあまり面白い仕事じゃないな』と思い始めて……」
そんなとき、新井は店を訪れた同業の社長から「ワインが何もないね」と言われた。「それまでは結婚式で使う大量生産の美味しくないワインしか飲んだことがなく、『ワインってまずいな』と思ってました。だから、彼の"何もない"という言葉がどういう意味なのかわからなかった。そこで、それからは少しずつワインの勉強を始めました。今から7、8年前のことです」
同じ頃、ある大きな会社の在庫整理で高いワインを大量に安く入手できた。安く買えれば自分でも高いワインを飲む機会が増え、その味を知るにつれ、
「高価なワインなら美味しいんだな、と思えるようになったんです」。
いつしかワインの世界に魅了されるようになった新井は96年、手作りの「ワイン便り」を顧客300人に発行しはじめた。ディスカウンターのノウハウを駆使し、高いワインを安く提供する和泉屋の噂は口コミで広がっていった。
「コツはつねに仕入れ先のお得意リストの3位以内に入ること。そうすればいいものを優先的に安く回してくれる」
そして、2年後の98年1月、彼はネットと出会う。
「まぐまぐでワインのメールマガジンを出していた友人から『値段が安くて美味しいワインは?』と相談を受けて、これに答えると、今度は『どこに売ってるんだ?』となっていったんです」
新井も同年10月にまぐまぐに登録。メールを出し、注文を受け、振り込みを確認して商品を送るという販売を始めた。最初は500人だった読者は12月に1000人を超え、売り上げも約200万円に上った。
そして、99年1月、オフ会で「楽天市場」の存在を知った。
「家賃5万円は高いと思いました。でも、10万円近くかかるワイン便りをやめればなんとかなるな、と」
商品の紹介メールを頻繁に送ったり、毎月の売上高を公表して信用を得るなどの商売人としての熱意が、月2000万円近くの売り上げへと結びついたのである。
「売るだけではない」本物のワインサイトが目標
"商売"よりも"お洒落"にこだわってネットを始めた小仲。彼女は2000年4月、父と共にWeb管理・コンサルティングの有限会社「まるや」を立ち上げ、eビジネスのさらなる拡充を図る。
「米国にはワイン・ドットコムというワインのポータルサイトがありますが、日本にはまだ本当に充実したワインのサイトはありません。やり方次第でもっといけるかなと思っています」
ディスカウンターとしての商人魂でワインのネット販売力を伸ばし続けてきた新井。彼は今、既存のメルマガを"ワイナリー和泉屋とフード・コーディネーターの根本友子の「ワイン大好き」"としてバージョンアップさせることに力を注いでいる。
「ワインの紹介や食べ物とのマッチングなど、純粋にワインの世界を楽しんでもらうためのホームページです。販売はリンク先の楽天で行います。これからの理想は"ブランド"ではなく"パーソン"。もっとワインを勉強して『新井さんが選んだワインなら飲んでみたい』と言うお客さんを増やしたいんです」
お洒落なブティック酒販店を夢見た少女はワインのネット・ビジネスのパイオニアとしてさらなる事業拡張に挑み、ワイン嫌いの元ディスカウンターは"ワインの伝道師"の道を歩み始めた。出発点の全く違う小仲と新井が、なぜか今、二人のネット・ビジネスは、あたかも「ワインの遺伝子」のように、2本の螺旋の束となって、響き合い、絡まり合いながら、新たな次元を目指そうとしているかのように見えた。
(PRESIDENT2000年5.29月号より)
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